ユネスコスクール支援内容
1.学校の意向をふまえたチャレンジ期間における支援
国内審査を通過するための様々な情報提供を行うことはもちろんですが、チャレンジ期間を有意義に過ごしていただくために学校に対してアドバイスを差し上げています。その際には、学校経営の重点や教育課程との整合性を重視し、無理なくしかも実効性の高い取組ができるように支援させていただいています。「ユネスコの理念を実現するためには?」といったことから「この単元でESDを実践する際にはどうしたらいいか?」といった具体的かつ詳細なところに至るまで丁寧にアドバイスさせていただいています。たとえば、令和6年度では、チャレンジ校である熊本県菊池市立菊池南中学校において本学石丸哲史教授が研修会講師を務め、「ESDの視点を踏まえた授業づくりと支持的風土づくりの適切な評価」の研究を遂行するともにユネスコの理念の理解にも努めていただいています。
2.ユネスコスクール支援大学間ネットワーク運営委員としての参画
ユネスコスクール支援大学のビジビリティの向上に貢献しました。ユネスコスクール等の学校の ESD の更なる実践の質の向上と取組の持続発展を図るために、「ユネスコスクール支 援大学間ネットワーク(ASPUnivNet)」の支援機能を可視化するために、第16回ユネスコスクール全国大会では、「持続可能なESDの取組ための外部支援の活用に向けて―ASPUnivNet×ESD活動支援センター×ESDコンソーシアム等による学校支援の構築―」をテーマとした分科会において、加盟大学の支援機能、メニュー、実績等について報告を行い、学校を核とした多様な主体による ESD 推進のプラットフォーム構築をめざすことに貢献しました。
ESD活動紹介
1.多文化共生社会実現に向けた学内での取組
授業科目「持続可能な開発のための教育」では、多文化共生や生物多様性など、ダイバーシティに関する授業内容も含まれています。アジア圏の計19の国や地域から大学生24名が本学に訪問し、JALスカラシッププログラム2024「SDGs~持続可能な未来へ~未来に続く豊かさのために環境について考えよう」を受け入れ、当該授業科目受講生でもある福岡教育大学SDGsクラブの学生が参加し、交流を深めることによって多文化理解に努めました。プログラムでは、学生同士の交流を深めるために、ワークショップが実施されました。ワークショップでは「7年前になくて、2024年にはあるもの」を挙げて、6年という期間に社会が大きく変化していることを実感しました、更に、「2030年の社会や自然環境を想像する」をテーマにSDGsの目標期限である2030年の社会や自然環境について議論しました。
2.福岡教育大学SDGsクラブの活動
授業科目「持続可能な開発のための教育」を受講した学生を中心に結成された福岡教育大学SDGsクラブでは、SDGs達成のためにさまざまな取組を行っています。令和6年度は、環境省、九州経済連合会主催「サステナブルな地域経済社会の実現に向けた企業×学生セミナー」にSDGsクラブの学生が参加しました。気候変動をはじめとする近年の環境危機が顕在化するなか、自然資本(環境)こそが経済社会活動の基盤であり、持続可能な社会の実現が必要であるとの認識が企業の間にも広まっていることを踏まえ、グループワークではトヨタの社員になったつもりで企業としての脱炭素化の取組について考えるとともに、九州経済連合会、環境省の方を含めたディスカッションによって、学生達の知識の拡充や、見方・考え方を広げ深める好機となりました。
3.持続可能な消費に向けた取組
SDG12の達成をめざした教育からの取組について、本学では特に力を入れています。授業科目「持続可能な開発のための教育」にとどまらず、家庭科教育研究の研究発表会や研修会において本学奥谷めぐみ准教授が講師を務めるなど、学外に対しても消費者教育や消費生活とウェルビーイングとの関係などについて知見を提供しています。
活動自己評価
https://www.unesco-school.mext.go.jp/supporters/aspunivnet/self-assessment/fukuokakyoiku/