• よこはまじょがくいんちゅうがっこうこうとうがっこう
  • 横浜女学院中学校高等学校〔キャンディデート校〕

  • Yokohama Jogakuin Junior and Senior High School
  • 種別, 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 気候変動, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

所在地 〒231-8661 横浜市中区山手町203番地
電話番号 045-641-3284
ホームページ http://www.yjg.y-gakuin.ed.jp/
加盟年 -

2024年度活動報告

活動分野

生物多様性, エネルギー, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費

横浜女学院のESD(持続可能な発展のための教育)は週1回の総合的な探究の時間をESD・LHRタイムと称して以下の「6領域12コンピテンシー」を育むことを目指して実施しています。また、学校全体で取り組むために学校行事にESDの視点を入れることや全校生徒が自主的にESD活動や探究活動することを応援しています。平和で公正な社会を創造していくリーダーを目指します。

≪6領域12コンピテンシー≫

この6領域12コンピテンシーをもとに日々の学校生活のすべての活動において、どの力を養った活動であったかを生徒も自らが意識できるように、教室にコンピテンシーポスターを貼り、学級日誌にコンピテンシーチェック欄を設けるなど意識を高めることができるように工夫しています。
【 ユネスコスクール全国大会参加 】
11月30日(土)に行われた「ユネスコスクール全国大会」に本校生徒1名がパネルディスカッションに参加させていただきました。俳優としてもご活躍のサヘル・ローザさんの基調講演の後、“社会に開かれたユネスコスクール ~多様性と共生の未来への貢献~”をテーマに意見交換をしました。パネリストは様々な県の中学校・高校のユネスコスクールの仲間でした。サヘルさんはイラン出身でこども時代、難民として日本で暮らし始めました。「学校や社会でいじめ・排除が起こる原因について」、「多様性と共生の現在のためにどんな出会いが大切か」、「誰一人取り残さないために生きる力を与える魔法の言葉があるとしたら、どんな言葉なのか」の3つがお題として与えられ、様々な意見が飛び交いました。本校生徒は、「利害関係なしにお互いのバックグランドを尊重しあえる出会いや私たちこそが世界を創造していく存在~宝もの~」と明るい未来をもたらしてくれそうな意見を発表してくれました。

 

【 横浜元町×横浜女学院SDGs PR DAY 】
高校1年生は、12月14日の午後に元町ショッピングストリートにて、「横浜元町×横浜女学院SDGs PR・DAY」の活動を行っいました。事前に協力店舗をインタビューし、各店舗が取り組むSDGsの活動内容をポスターにまとめ、当日は元町を訪れるお客様にアピールをしました。また、募金活動も行いました。生徒はこの活動を通して、店舗の商品開発やサービスの中にどのようにSDGsが活用されているかを学ぶことで、持続可能な社会への意識を高め、また、地域と連携しながら、これまで学んできたSDGs推進の大切さを地域に広めることができました。

【 地域学~鳴子スタディツアー 】 高1希望者
≪エネルギー・環境・生物多様性・生産と消費≫

本校の教室にある机と椅子は杉や楢などの木で作られています。それらは宮城県の鳴子の森の木で作られており、もともとアラスカから輸入していた材木が地元に地滑りや災害などの被害をもたらしている現状を木こりの方が知り、輸入をやめて鳴子の森で森林活動を始め、森の未来を考えた生産活動にシフトチェンジしたお話を伺いました。生徒たちは伐倒体験をし、建材とならなかった部分は家具材に、それにもならない部分はチップやペレットとしてエネルギー源に、さらに建材も家具もいずれはエネルギー源にしていくという営みを学びました。
また、木材としては使用しない部分を本校に送ってもらい、校舎の廊下にリフォームして使っています。無駄のない木材の利用や生産者と消費者の関係を大切にすることを学びました。

その他、木質チップを燃料として、発電と熱供給を同時に行うシステムを導入し、エネルギーの地産地消を推進している現場を直接見たり、東北大学の川渡フィールドセンターを訪れ、多田先生の講義をうけ、生ゴミからメタンガスを発生させて活用する実験を通し、再生可能エネルギーの特長について学びました。今年度は学校でメタンガス発生の実験を行っています。
【 ニュージーランド・姉妹校生徒来校 】
 本校姉妹校の生徒(26名)がコロナ明け、久しぶりに来校してくれました。ジャパンツアーの中で横浜には4日間でしたが本校での授業体験、書道などの文化体験、ホームステイなどを楽しんでもらいました。私たちも毎年訪問している学校なので、相互交流をとても大切に思っています。

【 横浜中華学院との交流 】
夏休みに、横浜中華学院で3日間の中国語講座を受講しました。この講座では、3日目に中国語で自己紹介ができることを目標に、すべて中国語で行われる授業に取り組みました。講師は通称ボビー先生と中華学院の中高生で、写真やイラスト入りのフラッシュカードを使った練習や、伝言ゲーム、中国語カルタなど楽しい活動を交えた授業に生徒たちは熱心に参加しました。その成果として、最終日の発表では全員が堂々と中国語で自己紹介を行い、達成感を味わいました。また、2日目には横浜中華学院の歴史を学びました。その中で横浜に中華街がある理由を知り地域への理解を深めました。最終日には台湾の伝統芸能である獅子舞が披露され、その迫力に生徒たちは感激でした。太鼓を叩く体験や仮面をかぶって踊る体験もさせていただきました。3日間の中国語講座は、中国語の学習に加えて、異文化を体験する貴重な機会となりました。また、11月のなでしこ祭では中華学院の生徒に協力していただき、中国語カルタを実施しました。中華学院の生徒たちから単語や数字の発音を学び、何度も練習し準備しました。その結果、生徒たちはカルタの詠み手として中国語のあいさつや数字をきれいに読むことができ、中国語カルタを成功させました。

【 なでしこ祭展示:ESD活動】
中学2年生のESD活動は「実際に体験しよう/自分をより知ろう」を目標に活動しています。調べる力と自ら動く力の定着を目指し、主に自身の関心のある領域を調べる活動を行っています。なでしこ祭では、各自の関心領域をA4サイズ1枚のパンフレットで紹介し、教室に展示しました。なでしこ祭以降は、各自の関心領域と社会との接点を模索し、自身の関心領域をさらに掘り下げる活動を行いました。ESD活動は社会を知る学びもあるため、「実際に体験しよう」というテーマの下、生徒は自分の関心を深めながら、社会とのつながりを意識した探求を続けています。
【 ニュージーランド海外セミナー】
中学3年生のESDでは「多文化共生」「生物多様性」「資源・エネルギー」の3領域に分かれ、日本とニュージーランドの現状について知り、考え、体験し、自ら「問い」をたてて論文の作成を行いました。事前学習として、多文化共生ではアイヌの島田さんに今年も来校していただき、長年続けていらっしゃる「AinuとMaoriの交流について」お話を伺いました。生物多様性では神奈川県立生命の星博物館の学芸員の方の講義、エネルギーではソーラーエネルギー体験をしました。NZ帰国後は、ただ問いをたてるだけでなく、その問いに至った経緯や、問いに対する仮説、今後の研究計画をまとめ、なでしこ祭にて各自プレゼン形式で発表を行いました。その発表に対するフィードバックをもらい、問いの見つめ直しやさらに研究できるところを考え、研究計画を立て、遂行していきました。今後は論文を完成させ、代表者によるアッセンブリーでの発表をします。

【全校・部活動・授業】
【 第2外国語の授業 】
 中1~高1まで土曜日の午後の時間を使って、中国語・ドイツ語・スペイン語・韓国語の文化や言語を学ぶ授業を外部講師の先生を招いて行っています。また、横浜ドイツ学園(学校相互訪問)と横浜中華学院(中華学院の高校生による本校中学1年生への台湾文化・言語セミナー)との交流も行いました。

【 全校アセンブリー 】
 1年間に自主的に取り組んだESD活動などについて、主だった個人またはグループが全校生徒の集会で発表をします。

【 学びのプロジェクト 】
 探究テーマごとに教員と生徒がとことん好きなことを学ぶ活動を行っています。

【 CS(Christian Service)委員会 】
 横浜にある寿町へ毎年献品活動をしています。

【 青年赤十字JRC活動(神奈川県支部) 】
  高校生が神奈川県支部を訪問してJRCの活動の理念や実際の活動の話を伺いました。また、国際人権法などの講習会に希望者が参加しました。

来年度の活動計画

「 Think Globally,Act Locally 」を合言葉に姉妹校・提携校のあるニュージーランド、アメリカ、台湾の仲間とともに、そして私たちの地域である横浜元町のみなさまともに、SDGsへの取り組みをさらにアピールしていきたいです。横浜という多文化共生の街の魅力をもっと生かして、地域貢献、世界への貢献ができる活動を考えていきたいです。横浜中華学院や横浜ドイツ学園の仲間との交流もさらに深めて行きたいです。日本の地域として宮城県の鳴子の森とそこで暮らすみなさま、また対馬でのセミナーも今年度はじめ来年度以降本格化していく予定で、国内地域から発信する活動も充実させていきます。

過去の活動報告