所在地 | 〒817−0016 長崎県対馬市厳原町東里120番地 |
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電話番号 | 0920-52-1114 |
ホームページ | https://tsushima-h.jp/ |
加盟年 | 2015 |
2024年度活動報告
生物多様性, 海洋, 環境, 文化多様性, 国際理解, 持続可能な生産と消費
ESDを「持続可能な地域を支える人材の育成」の手段ととらえ、「地域の現状を知り、課題を発見し、他者と協働して課題解決を図る力を育成すること」を目標としている。具体的には、「環境」「国際理解」「持続可能な地域づくり」を柱にして、以下の三つの活動に取り組んできた。
①環境問題に関する活動
対馬は国内外からの漂着ごみが多く、海洋汚染や生態系の破壊が大きな問題となっており、ユネスコスクール部を中心に海岸清掃活動に取り組んでいる。また、国内希少野生動植物種(絶滅危惧種ⅠA類:環境省レッドリスト)に指定された「ツシマウラボシシジミ」という対馬固有亜種のチョウの保護のため、幼虫の食草である「ケヤブハギ」などを育て、保護区への植栽を行った。さらに、野生では絶滅したとされている「オウゴンオニユリ」を栽培し、種の保存に取り組んでいる。今年度は、対馬市役所と株式会社博多大丸の協力のもと、福岡天神に設置されるクリスマスツリーのデザイン企画・制作を行った。ツシマウラボシシジミをモチーフに、きれいなだけではなく、対馬の現状や海洋ごみ問題をわかりやすく伝える工夫を考えた。
②国際理解に関する活動
本校には「国際文化交流科」という学科が設置されている。生徒は韓国語や韓国文化を学び、韓国の高校や大学と遠隔で交流をしたり、実際に韓国へ行って語学研修を受けたりすることで、語学力を磨き、異文化理解を深めている。また、国際文化交流科の生徒が講師役となり、他学科の生徒に韓国語や韓国文化を教える講座を実施することで、学科の枠を超えて国際理解に努めようとする土壌づくりができている。
③対馬を持続可能な地域にするための探究活動
総合的な探究の時間において「ESD対馬学」という地域の課題探究活動に取り組んでいる。1年次には対馬の魅力や現状について「知る」ことを中心に探究の基礎を築き、2年次からは対馬の課題に対して高校生なりの解決策を「考え、行動し、形にしていく」活動を実施している。
来年度の活動計画
令和7年度は、「ESD対馬学」の取り組みをさらに発展させ、1年次に築いた探究の基礎を踏まえて、2年次での活動を計画的に実施する。単なる調べ学習で終わらせずに、対馬という地域をどのようにして持続可能なものにしていけるのか、高校生の視点から具体的なアイディアを出し、対馬市役所や各企業と協力しながら、実践的な活動につなげていく。
また、ユネスコスクール部としては、「ツシマウラボシシジミ」や「オウゴンオニユリ」の保全活動を継続していくとともに、海岸清掃活動に参加するだけではなく、イベントの企画・運営にも積極的に関わり、部員以外の生徒にも海岸清掃に取り組んでもらえる環境づくりをすすめていきたい。プレシャスプラスチックを用いた活動をより広く周知するために、校内でのワークショップ等を企画していきたいと考えている。