所在地 〒631-0064 奈良県奈良市帝塚山南2-11-1
電話番号 0742-43-9568
ホームページ http://www.naracity.ed.jp/tomiodaisan-e/
加盟年 2012

2024年度活動報告

活動分野

生物多様性, 環境, 文化多様性, 国際理解

本校は「人権尊重の精神に徹し、確かな学力、豊かな心と健康でたくましい体をもって、未来に向かって力強く生きていく子どもの育成」を学校教育目標としている。ESDを「持続可能な社会の創り手となる子どもを育てる根幹の教育」と捉え、ESDの実践を通して「自ら計画し、学び、活動する中で、未来を切り拓いていく力」の育成を目標とし、各学年での取り組みの他に、ユネスコ委員会を中心に活動を行った。

①ユネスコ委員会について

本校では、ユネスコスクールとしてESDの活動を推進する目的で、ユネスコ委員会を設置し、小学部5年生から中学部9年生までが一緒に活動している。教員も小学部、中学部の教員が協力し運営にあたっている。

②ユネスコ委員会の活動について

(ア)国際理解

様々な国や文化を身近に感じ、理解を深め、親しみを感じることができるよう、異文化理解を図る行事を企画・運営してきた。具体的には、世界の国の文化(遊び・祭り・行事など)を知ることのできる催しや放送、オンライン朝会での紹介、世界の言語のポスター掲示といった活動を行った。恒例となってきた「世界の遊びイベント」では、世界の国々の衣装を委員会のメンバーが身にまとい、様々な国のこま・けん玉・足で蹴る遊びなどを体育館で小学生から中学生が集い、実際に体験した。本校では、外国にルーツをもつ児童生徒が増加傾向にある。紹介の中に、さりげなくその子達のルーツの文化を取り入れることで、自然と理解を深めていくことができた。また、外国のことだけではなく、日本の文化や行事についても紹介していった。全校児童生徒らにとって世界の人々や文化が身近に感じられる取り組みを行うことで、多様な文化や人々に対する理解や親しみを深め、誰に対しても臆することなく、積極的にかかわろうとする態度が養われてきた。

(イ)環境・生物多様性

SDGsの啓発・推進を目指し、SDGsに関するポスター作りやオンライン朝会での「富三で取り組んでいるSDGs」紹介等に取り組んだ。また、ビオトープの整備・管理をしながら、全校児童生徒にビオトープの意味や、あるべき姿を広報したり、生物多様性の意義について考える機会を設けたりする活動を行った。具体的には、清掃・整備活動、ポスターや立て看板、草木の紹介カード作成、ビオトープ内の自然を紹介して回る「ビオトープツアー」等に取り組んだ。活動を続けていく中で、自然への理解が深まり、低学年の児童もビオトープで鬼ごっこや虫取りをしてはいけないことなどを理解して行動できるようになってきている。

③その他の活動について

今年度より、近畿大学農学部学生の協力を得て、4年生を中心にビオトープと観察池の整備を行うとともに、ニッポンバラタナゴ、イシガイ、シマヒレヨシノボリの飼育を開始した。バラタナゴの繁殖に必要な貝、貝の繁殖に必要なヨシノボリの飼育を行うことで、生態系を観察し守ることの意義や、生き物同士の繋がりの大切さを学ぶ機会となっている。

また、中学部では、総合的な学習の時間にSDGsについての学習を進めた。17の目標の中から2つ関心のあるものについて調べ、まとめて掲示したものを共有した。さらに、修学旅行先で自分たちにできるSDGsを考え、海や川での自然体験を通して様々な課題から見つけ出し、どのような取り組みができるかを考えた。これらの活動を通して、生徒のSDGsへの理解が深まり、関心が高まった。

来年度の活動計画

・国際理解やSDGsを啓発する活動を続けていく。

・ビオトープと観察池の整備、ニッポンバラタナゴとシマヒレヨシノボリの飼育を4年生を中心に続けていく。また、ユネスコ委員会の活動としても飼育や啓発を行っていく。

過去の活動報告