• とちぎけんりつとちぎのうぎょうこうとうがっこう
  • 栃木県立栃木農業高等学校〔キャンディデート校〕

  • Tochigi Agricultural High School
  • 種別, 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 持続可能な生産と消費, 食育, エコパーク

所在地 〒328-0054 栃木県栃木市平井町911
電話番号 0282-22-0326
ホームページ https://www.tochigi-edu.ed.jp/tochiginogyo/nc3/
加盟年 2021

2024年度活動報告

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は県内唯一の農業単科高校で、植物科学科、動物科学科、食品科学科、環境デザイン科を有し、各科の特色を生かした教育活動を展開している。本校は、「豊かな人間性と自ら学ぶ態度を育み、地域を支える産業人の育成する」を教育目標に掲げ、プロジェクト学習の手法を用いて地域の諸課題解決に取り組んでいる。足元の小さな課題をきっかけに、地球規模の課題へのアプローチを目指している。様々なプロジェクト学習を通し、生徒たちは新しい知識・技術、科学的な思考・判断力、表現力、コミュニケーション力やプレゼンテーション力などを身に付けることで、今後困難な問題に直面した際には、乗り越えることができると考えている。
以下、具体的な今年度の活動を報告する。

全学科
栃木市と連携し、学校の生産物を学校給食に年間を通して提供は4年目を迎えた。本年度は厳しい残暑とカメムシの被害が甚大となり、昨年度よりも提供できた品目・量ともに減少した。年に1回の「栃農給食DAY」と称する給食は牛乳を除きすべて栃農産食材の使用を目指したが、本年度は豚肉・牛肉、みそ、米、もち麦にとどまった。しかしながら、継続してきた事業であることから、小中学生は農業が気候や害虫などの困難が多いことを理解し、農産物に感謝するきっかけとなった。(本年度は、米をはじめあらゆる農産物が高値を付けている)

【SDGS:目標2、目標4、目標12】

植物科学科
(1)草花部でMPS認証、野菜部(イチゴ)でJGAP認証を取得している。
(2)1970年以降、急速に衰退したホウキモロコシ栽培と座敷箒生産の復活と地域活性化のために取り組んだ。
(3)1950年初頭に完全消滅した米の三大品種の一つ愛国3号の原種保存栽培及びに増産栽培を中心に試験を行った。
(4)循環型農業の普及活動を目指し、ミミズ堆肥製造に向けて取り組んだ。

【SDGS:目標2、目標12、目標15】

動物科学科
(1)国産飼料を活用したり、畜産から排出される堆肥を飼料畑や農産物圃場へ還元したりすることで、持続可能な畜産経営を実践している。
(2)校外の児童向けに「犬、ヤギ、小動物とのふれあい体験」、「ドックショー」、「ペットの災害対策」を開催し、動物に対する理解を醸成する活動に取り組んだ。
(3)高騰する養豚飼料への対策として、廃棄されるせんべい給餌の研究を行った。

【SDGS:目標2、目標4、目標12、目標15】

食品科学科
(1)本校所在地に多く植栽されている「ゆず」が活用がなされていないことから、商品開発から地域活性化に寄与する取り組みを行った。
(2)幼稚園との交流授業(ジャガイモ堀、味噌作り)を実施し、食育活動に取り組んだ。
【SDGS:目標2、目標4、目標12】

環境デザイン科
(1)校内にビオトープ、棚田を整備し、地元小中学生や地域住民の環境学習の拠点を創出した。
(2)本校学校林を利用した環境ワークショップを実施した。
【SDGS:目標4、目標6、目標12、目標13、目標15】

その他
 本年度の収穫祭は、動物科学科が17か月肥育した雄ホルスタイン1頭と栽培した野菜を使い、全校生徒でBBQを行った。開会式では生徒から肥育・栽培の過程での発表があり、全校生徒が食に感謝を行う良い機会となった。

 

来年度の活動計画

R7年度は、R6年度の各科の活動を継続していく計画ではあるが、環境デザイン科のビオトープ、棚田の整備は引き続き重点項目としたい。学校裏山の自然環境の整備に取り組み、「トウキョウサンショウオが再び住める森林に」を目標にプロジェクトを展開していく予定である。食品科学科ではゆずの種から油を抽出し、その活用を株式会社Mizkanと連携予定。また、栃木市商工会議所と連携し、飲めるソース「栃濃ソース」を開発。商品化を目指す取り組みを展開する予定である。

過去の活動報告