2022年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 人権, 持続可能な生産と消費, エコパーク
本校は,「ふるさと只見を愛し 多様な人々と共に 持続可能な未来を創る たくましい児童の育成」を教育目標として,ESDの実践に取り組んできた。その際,コミュニティスクールの機能を生かし,地域の方々をゲストティーチャーとして迎え,生活科や総合的な学習の時間,学校行事を中心として,只見学(只見の「ひと・もの・こと」とふれ合いながら学ぶことを通して,自分に自信をもったり,地域に誇りをもったりして,自己の夢や目標に向かって着実に努力することのできる児童を育む教育活動)や海洋教育を付加した実践を行った。
① ESD推進のためのカリキュラムマネジメント
ESD・の具体的な学習内容を示した「ストーリーマップ(単元指導計画)」を作成することで,生活科や総合的な学習の時間と各教科等との関連を確認したり,目指す子供の姿を明確にしたりして学習を進めることができた。また,子供の問いや願いを踏まえ,ストーリーマップ上の単元の位置付けや進め方を工夫することで,よりよい学習につなげることができた。
② 子供の問いや願いを生かした学習の展開
子供の問いや願いから課題を設定し,それを探究する学習活動の中で,実際に見たり触れたりしたり,ゲストティーチャーを招いたりするなどの体験的な活動を行うことで,子供が主体的に学習に取り組むことができるようにしたいと考えた。
低学年では,生活科において,自然豊かな只見の四季について調べ,体感したり,只見の人とふれ合ったりしたことを通して,只見の自然の特色に気付き,地域への愛着を深められるような学習を行った。ブナセンターの専門家との交流を基に,生き物に触れたり,自然を感じたりする学習を通して,生き物や自然に対する関心を高めることができた。
中学年では,総合的な学習の時間において,ユネスコエコパークに指定されている只見町の自然環境について調べる学習を行った。只見町ブナセンターの専門家との交流を基に,川や沢にいる生き物調査を通して,水質検査の結果などの数値的な見方で「きれいだ」というだけではなく,そこに生息する動植物の存在が「きれいさ」を証明するということについても理解することができた。
高学年では,総合的な学習の時間において,地域産業を発展させるために自分ができることを考える学習を行った。産業に携わる人々の工夫や努力を取材する活動を通して,産業の魅力だけでなく,環境に配慮したり,町民のために熱意をもって作業したりしているという思いを知り,それが町の理念「ブナと生きるまち 雪と暮らすまち 心豊かに生きるまち」と合致することに深い感銘を受けた。また,そうした人々の姿を基に,自分たちなりの形で,地域産業を発展させるためのアイデアを考えることができた。
③ 地域とともにある学校づくり
只見のよさは自然環境だけではない。コミュニティスクールの機能を生かし,日々の学習活動や農業体験,読み聞かせ活動などで,地域やブナセンターの方々にご協力・ご指導いただいている。
来年度の活動計画
次年度も,生活科や総合的な学習の時間,学校行事を中心にESDを実践していく。
4月 各学年のテーマに基づく学習計画を検討し,実践を開始する。(通年)
5月 学校周辺を散策したり,モーターボートに乗って田子倉湖を散策し,只見の素晴らしさを体感したりする。
6月 日本海での活動を通して,只見から流れる水の行方を確認したり,只見との環境の違い(水質調査やごみ拾い等)を調査したりして,理解し たことをレポート等にまとめる。
10月 学校周辺の散策を通して,只見の秋の特色を体感し,表現する活動を行う。
学習発表会や集会活動等において,これまでのESDの実践やその成果を発表する。
12月 只見おもしろ学検定を受検し,只見の自然や伝統,文化への理解を深める。
2月 ただみ雪まつりへの参加を通して,地域への誇りや愛着をもつことができるようにする。
地域成果報告会に参加し,これまでのESDの実践や成果を発表する。