- しゃかいふくしほうじんゆうしんふくしかい にじのもりほいくえん
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社会福祉法人悠信福祉会 虹の森保育園
- Social Welfare Corporation Yuushinfukushikai Nijinomori Nursery School
- 種別その他(例:認可保育所等) 地区九州地区
- 主な活動分野生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
所在地 | 〒811-3219 福岡県福津市西福間2-19-16 |
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電話番号 | 0940-35-8722 |
ホームページ | https://www.nijinomori.or.jp/ |
加盟年 | 2025 |
2024年度活動報告
生物多様性, 減災・防災, 環境, 文化多様性, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
給食
保育園内で調理されるオーガニック給⾷は、無農薬の野菜や⽞⽶、⾃然醸造の調味料、無添加や無漂⽩の乾物を中⼼に使⽤しています。
主⾷は栄養豊な⽞⽶を⾷べ、おかずにはお⾁をほとんど使わず、⿂や野菜、発酵⾷品が豊富な薄味の和⾷中⼼の献⽴です。
出汁文化は和食が世界文化遺産に登録されるひとつの要因でもあるように、いりこや北海道産の利尻昆布で丁寧に、濃い出汁を料理に使うことで、薄味でも美味しく食べることができます。
薄味で、素材本来のおいしさを幼少期から知っていくことで、成人病の予防にもつながります。
そんな給⾷の試⾷会での保護者アンケートでは「⾷事も家での味付けが、いかに濃いいか分かったので、これから薄味を⼼掛けたいと思います。」「⽇頃の料理について改めて考えなおしてみよう!と思いました。」と家庭でも持続可能なライフスタイルが広がっています。
また⾷器は重みや質感を感じられる磁器や漆器を使⽤しています。陶器は波佐見焼で保育園のために焼かれたものを使用しています。質感のある食器を使用すると、⼦ども達は落とすと壊れるということを知っているので、⼤切に扱ってくれます。
コンポスト
バッグ式のコンポストは子ども達にも使用しやすく、職員も手軽に管理ができるため、継続しやすいようです。
給食の食べ残しを入れ、微生物が分解する課程をみたり、仕上げの熟成を行ったり、コンポストのアドバイザーの高橋さんから、子ども達にもわかりやすいように説明をしてもらっています。
コンポストで出来た肥料は園庭の畑に撒き、さつまいもの堆肥になりました。
今年は例年よりも収穫ができ、肥料のたいせつさと循環を学ぶことができたようです。
日常の保育
私たちが大切にしているのは日常という”暮らし”のなかでの子ども達の育ちです。衣食住を通じた暮らしにこそ、子ども達の成長があると私達は考えています。炊事の手伝いは園内では給食の野菜の下ごしらえや、配膳の手伝いとして形を変えておこなうことができます。また兄弟の世話は、縦割りの保育の中では年下の子ども達のお世話として、年長さんが年少さんの寝かしつけをしたり、子ども同士の仲立ちをすることで自信や自立心は育っていきます。少し前の日本では当たり前だった家族の営みや地域の中での営みを保育園の中で再現することを私達はたいせつにしています。
インクルージョン
保育園には様々な個性を持つ、園児、保護者、職員が集まる場所です。
保育園ではその多様性を活かし、特に発達面での個性のある子ども達へのインクルーシブ保育に力を入れています。
昨年度からは、他事業所の児童発達支援事業を園内に取り入れ、ソーシャルスキルの弱い子どもの自己肯定感が下がらないようにソーシャルスキルトレーニングを行い、本来持っているよい個性が発揮できるようにインクルーシブの環境を園内に作っています。
そして同時にその保護者にもペアレントトレーニングを行い、家庭と保育園との両方で子どもへのサポートを行える環境づくりをしています。
来年度の活動計画
「食育」「遊び」「大人とのかかわり」を中心に
「食育」「あそび」「おとなとのかかわり」を通じて、子ども達の自己肯定感を育み、明るく、前向きなこころを育てたいと考えています。
食べ物は、子ども達のこころとからだの基礎を養う大地のような存在です。
遊びは、子ども達の将来を照らす太陽のような存在です。
私たち大人は、子ども達のこころを潤す雨のような存在です。
食育
身体は食べたのもから作られます。そんな当たり前のことをきちんと確認すると、私たちの身のまわりには子どもの血や肉となって欲しくないものが沢山あることが見えてきます。
保育園で食べるのは自然農法や無農薬、減(低)農薬で栽培された有機野菜や玄米、そして自然醸造の調味料、発酵食品を多く取り入れた和食中心の給食です。
また、おやつというと甘いお菓子を想像しがちですが、子どもにとっては大切な栄養を採る時間です。おにぎりや麺類、豆類や穀物で作ったおやつを補助食として食べます。
そして、園内の畑で育てられる無農薬の野菜は、時には虫に喰われ、時には成長しきれずに枯れたりと、ありのままの姿を子ども達に見せてくれます。
野菜の生命力を感じ、収穫した野菜は泥を洗って給食にしてもらったり、クッキングしたりと、体験することで食べ物に興味を持ち、食べることが好きな子に育って欲しいと願っています。
遊び
子どもは遊びがしごとです。
友だちや保育士との触れ合いや、遊びの中から沢山のものを吸収していきます。
自然豊かな園庭では子ども達が思い思いに走りまわったり、野に咲く草花をとったり、図鑑では得ることができない手触り、匂い、音を五感で感じ取る実体験をすることができます。
そして、子どもが自分で遊びを見つけて、夢中になって遊び込めるように、保育士は子どもに遊び方を教えすぎずに、遊ぶことができる環境を作り、見守るようにしています。
子どもはみな研究者です。
遊びに集中すると子ども達の実験がはじまります。
こうしてみようか、ああしてみようか、「あっ失敗」、「また失敗」そして、やっと「できた!」と子どもにとっては世紀の大発見が生まれます。
その様な経験が子ども達にとって将来、学校や社会で必要になる意欲や粘りづよさなど、特に幼少期に育つと言われる非認知的能力(心の力)が育っていくのです。
大人(ひと)との関わり
子どもは親に見守られ、沢山の愛情を受けながら、ゆったり過ごすことが望ましい。
保育園もそんな環境でありたいと考えます。
特に乳幼児期の子どもは、信頼できる大人との愛情豊かなたくさんの経験が大切です。
抱きしめられ、愛されることで基本的信頼感という心の根っこができるからです。
読み聞かせやわらべうたは大切なスキンシップだから、お膝の上で基本的に一対一でするようにしています。
そのような心の根っこを土台に、まだ言葉が未熟で意思表示ができなかったり、大人から見ると良くない行動があっても「そう、こうだったのね」「こうしたかったのね」と、大人が子どもの気持ちを汲み、肯定的に接してくれるから、子ども自身も、自己や相手を肯定的に捉えることができる、明るく、前向きな心が育っていきます。
「お友だちに優しくしようね」と教えなくても、その子自身が愛され、大切にされていれば、人や物を大切にするようになります。
そのような心の種は、やがて心の力となって社会で役立つ素晴らしい能力へと花開くのです。
私たちのESD
環境からの間接的アプローチによるESD
⼦ども達を取り囲む環境が持続可能性に溢れたものであったなら、
⼦ども達はそれを持続可能性という⾔葉で表現しなくても、当たり
前の感覚となり、価値観となる。
そのような環境で育った⽊(⼦ども達)にはやがて「グローバルシチ
ズンシップ」という実をが⽣るだろう。理論や理屈ではない就学前
の⼦ども達にとって効率的で効果があるアプローチとして「環境か
らの間接的アプローチによるESD」を実践します。