2023年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 減災・防災, 環境, 食育
本校は,「心身ともにたくましく心豊かな真の地球市民の育成と,国際的・地球的視野から崇高な生命と地球を保全し,社会と人類の幸福に貢献することのできる児童の発達に寄与すること」をねらいとして,活動を行っている。
1.“食育・防災”の観点に係わる学習
昨年に引き続き,もし災害に遭ったときにはどんな備えが必要なのだろうと考えた子供たちの姿があった。しかし、「自分たちの想像だけでは分からないから、実際に被害にあった人たちの声を聞きたい」と信州大学が作成した「アーカイブ映像」を一人一人が視聴した。その中から、「よりよい選択ができることが命を守る」ことに繋がると考えた子供たち。今年度取り組んだ「食育」においても「よりよい体」をつくるために「どんな食事をとれば良いのか」を考えてきた子供たち。防災と食育が「選択する」というキーワードで繋がった。そこから、パッククッキングにチャレンジしたり、どんな場面で活用できそうかを考えたりした。また、これまでの学習を信州ESDコンソーシアムにおいて発表した。誰かに伝えるという経験を通して、「たくさんの人たちに自分たちが考えたことを伝えたい。そうすれば、災害にあったとき、自分1人でも役立つし、知らない人とでも協力できる」と、自助、共助の意識をさらに高めていこうとする姿が見られた。
2.“暮らす”の観点に係わる学習
松本小にある畑を使って様々な野菜を育てる学習では、野菜につく虫、鳥なども含めて、心を配る子供たちの姿が見られる。それはまさに、生物の“共生”とも捉えられる。さらに今は、子供たちは化学肥料や殺虫剤などを使うことなく野菜を育てるために、有機栽培を目指した本格的な土作りを始めた。持続可能な社会に向けて、「生命を生かし、自然の力を活かす畑」の学習を進めている。
3. “生きる”の観点に係わる学習
昨年度に引き続き,児童会本部と,ユネスコ委員会が協同でユニクロの「服のチカラプロジェクト」に参加した。服のチカラプロジェクトとは,子どもたちが主体となって,不要になった子ども服を回収して,難民の方々など世界中で服を本当に必要としている人々に届ける活動である。この活動を通じて,次世代を担う子どもたちが国際問題や環境問題に関心をもつだけでなく,服のチカラを知り,自分にもできる社会貢献があると気づくねらいがある。この活動を通して,現在世界には「難民」と呼ばれる,戦争や紛争,政治情勢の悪化に伴って,家をはなれ,国を追われることになった人々が約6850万人以上いる状況を理解し,そうした人々に対して,自分たちが行えることは何か考えることができた。子ども達は,委員会を中心に,服の収集を呼びかけた。難民の方にどんな服だったら良いのかを考え,怖くないデザインの服がいいのではないかと考えポスターをつくったり,校内で呼びかけ,多くの服の収集を行うことができた。
来年度の活動計画
来年度の活動計画
・児童は,自然や生き物,環境のことに興味を持ち,主体的に取り組むことができているので,次年度も各学級での取り組みは継続したい。
・保護者や地域の方々にも理解・協力していただいている活動(エコキャップ集め・服のチカラプロジェクト)は次年度も継続する。
・持続可能な社会の構築の観点が盛り込まれているので,ESDの考え方を念頭に置きながら教育を実施していきたい。
・低学年の学びについても、ESDの観点をもって位置づけていきたい。