所在地 | 〒696-0001 島根県邑智郡川本町川本222 |
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電話番号 | 0855-72-0355 |
ホームページ | https://www.shimane-chuo.ed.jp/ |
加盟年 | 2012 |
2024年度活動報告
環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等
本校は「地域を愛し、夢をかなえる若人の育成」を学校理念として、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、地域の課題解決型学習と世界遺産理解や地域の文化財等に係る活動を行い、公共の精神や地域のリーダーとして社会の形成に参画する態度と「持続可能な社会」を実現できる人材の育成を図っている。
1)地域における課題解決型学習
「総合的な探究の時間」
1年次の「総合的な探究の時間」では、1学期に「情報の収集」をテーマにし、様々な分野で活躍する地域の方からお話を伺う「地域人講話」を企画した。2学期からは小グループに分かれ、高校のある川本町をフィールドに地域や学校の魅力、抱える課題に対する解決策をまとめた。
「ふるさと学」,「まちごとキャンパス学習」
2年次の学校設定科目「ふるさと学」では、林業や農業をはじめとする地域産業、世界遺産や日本遺産を含めた歴史,文化、また企業と行政と地域の連携した活動等について学習した。研修を通して、それぞれの魅力を味わうと共に、近隣地域について理解を深めた。また同じく学校設定科目「まちごとキャンパス学習」では、ビジネスマナーに関する研修を受けた上で、週1回半年間にわたり近隣の事業所で実地研修を実施した。研修を通して、各業種において高校生の視点で自分たちができることについて考え、課題を設定し、解決に向けた提案内容を発表した。
「地域デザイン」
3年次の学校設定科目「地域デザイン」では、川本町のデータを分析し現状を把握、課題を抽出し解決策を発表している。さらに、川本町にある事業所や自治体の課題に取り組み、その解決策を実践し、活動を通じて新たな課題を見つけ、改善策を2年生に発表することで次年度への情報提供や継続的な活動を促進している。
「川本町探究フェスタ2024」
小中高校生が一堂に会し、校種の違う学びを共有することで互いに刺激を受け、学びに向かう意欲や新たな視野の育成につなげることを目的として「川本町探究フェスタ2024」を実施した。また地域の小学校から中学校・高校へと連続して学ぶことへの具体的なイメージをもつことを視野に入れ、それぞれ地域課題を中心に設定したテーマについて発表し合い、成果を共有した。年代ごとの多様な考えにふれることができる貴重な場となった。
多世代対話活動事業「かわもとーく」「みさとーく」
地元出身の高校生が地域の小学生との関わりを通して、人づくりの循環や推進に寄与する機会とすることを目的として、多世代対話活動事業「かわもとーく」、「みさとーく」を実施した。小学生と高校生それぞれが、事前にこれまでの人生を振り返り、どのような選択をしてきたのか見つめ直した。その上で、年代の違う相手との対話を通して、地域内での繋がりから安心感や有用感を感じると共に、改めて未来に向けた自身のキャリアについて考えるきっかけとなった。
2)世界遺産・地域の文化財等に係る活動
1年生88名が世界遺産「石見銀山とその文化的景観」の保全活動(「島根中央高校石見銀山クリーン活動2024」)に取り組んだ。大田市役所職員の方から石見銀山の歴史や文化、石見銀山の価値などを講義していただき、保全活動の重要性を理解した。その後、石見銀山資料館(旧大森代官所跡)周辺の除草、清掃活動に取り組んだ。この清掃活動は大田市教育委員会やNPO法人「石見銀山協働会議」の協力を得て行った。清掃後は大森町内や間歩を散策、見学するなどしてさらに理解を深めた。
来年度の活動計画
来年度も今年度と同様に地域課題解決型学習、世界遺産理解や地域の文化財等に係る活動を実施する予定である。
「総合的な探究の時間」や学校設定科目における課題解決型学習をさらに深化させ、地域との連携を今まで以上に深めながら「地域に開かれた学校」として地域と協働した取り組みを進めていきたい。特に将来、地域に貢献できる人材の育成を目指し、町内の保・小・中・高の連携によって取り組まれる活動についてもさらに検討したい。
また、教科学習・特別活動も含めた学校全体のキャリア教育を、ESDの観点から検討して構築していきたい。