2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 福祉, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, 食育
本校は、「ふるさと教育の推進と共生の精神に満ちたまちづくり」を活動テーマとして、ESDを課題解決に向けた一つの方策と捉え、ESDの実践を通して多様性を認め合う学校の実現を目標とした。
具体的には、地域遺産、健康・福祉、食育を柱に、①アイヌの人たちの歴史・文化等に係わる教育、②共生社会の実現に向けた社会福祉に係わる学習、③ふるさとの良さを実感する食育に係わる学習を行った。
① アイヌの人たちの歴史・文化に係わる活動
第4学年では、北海道アイヌ民族文化財団から講師を派遣頂き、アイヌの人たちの伝統楽器であるムックリについて学んだ。まずは、アイヌの人たちの暮らし、踊りや音楽から自然を大切にしていた(信仰)について説明を受け、ムックリはその中で使われる大切な楽器であることを学んだ。素材や作り方を説明していただき、実際に子どもたち自身がムックリづくりに取り組んだ。完成後は、実際の音を鳴らす体験を行った
学習後はかべ新聞に学習をまとめ、アイヌの人たちの歴史や文化についての理解を深めることができた。
② 共生社会の実現に向けた社会福祉に係わる学習
全校の活動として村内在住の80歳以上のお年寄りの方々にお手紙を書き、異世代交流を行っている。また、第4学年では、社会福祉協議会と連携し「認知症」についての学習を行った。「認知症」とはどのようなものなのか、自分たちでもできるサポートを学び、授業後には全員が認知症サポーターの認定をうけた。村内施設への訪問も行い、交流会も行っている。学習や体験活動を通して共生することの意味を知るとともに「誰もが住みやすい村づくり」について考えていこうという意欲が育ってきている。
③ ふるさとの良さを実感する食育に係わる学習
1年生から6年生までの全ての学年において栽培学習に取り組み、地域で育てられている作物を知るとともに「ふるさと更別」の豊かさを体験している。また、第2学年では更別農業高校と、第5学年は、JA青年部との交流学習を行っている。2学年ではふるさと給食(更別農業高校提供食材)の際に、高校生と合同給食を行い、異年齢交流を通して、地元にある高校についての理解を深めることができた。5学年は、地域の特産品である「大豆」を青年部と協力して栽培するとともに収穫した豆を使って豆腐作りや黄な粉作りに挑戦するなど、ふるさとの魅力再発見に取り組んでいる。
来年度の活動計画
平成31年度の活動は、今年度同様、①アイヌの人たちの歴史・文化等に係わる教育、②共生社会の実現に向けた社会福祉に係わる学習、③ふるさとの良さを実感する食育に係わるに関わる学習を実施する。「ふるさと教育の推進と共生の精神に満ちたまちづくり」を活動テーマとし、ESDを課題解決に向けた一つの方策と捉え、実践を通して多様性を認め合う学校づくりを実現していきたい。また、全国の先進的な取り組みを参考にしながら、活動内容の充実を図る。