2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 気候変動, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 食育
本園では、日常生活や遊びを通して、幼児が地域の自然と触れ合い、地域の自然に親しむ。また地域で暮らす様々な人との交流を通して、地域社会との結びつきを強める体験をする。これらの活動を通して、幼児に知床の自然の豊かさや不思議さ、美しさを感じることができるような体験活動を充実させてきた。
具体的には、①身近な自然と触れる中で、その美しさ・不思議さなどを全身で感じ取る体験を大切にする。②身近な動植物に関心をもち、生命の尊さに気付き、自然を大切にする心を育てる。③地域の人々と交流し、地域の産業や自然について理解を深め、豊かな人間性を育てる。④自然や社会のすばらしさを知り、ふるさとを愛する心を育てる活動を行った。
①身近な自然と触れる中で、その美しさ・不思議さなどを全身で感じ取る体験を大切にする。
(戸外遊びや散歩活動、ルサ・フィールドハウス施設見学など)
【実践例 ~ルサ・フィールド施設見学~ 】
全園児がバスに乗り、地域の施設のルサ・フィールドハウスに行きました。その施設には知床に住む動植物などがたくさん展示されていること、施設の周囲がたくさんの自然に囲まれていることもあり、楽しみながら見学することができました。また市街地か16kmほど離れた場所にあり、整備されていない自然の中で活動する大切さや活動しやすくするために様々な意見や考えをもつことができました。
②身近な動植物に関心をもち、生命の尊さに気付き、自然を大切にする心を育てる。
(クマ学習、ビジターセンター施設見学)
【実践例 ~ビジターセンター施設見学~】
自然環境に興味・関心を広げる目的で、地域施設のビジターセンターへ見学に行きました。幼稚園から少し離れていることもあり、普段はなかなか利用ができない施設ですが、その施設には知床に住む動物などがたくさん展示されていることを知っている子も多く、見学することを楽しみにしていました。
自然環境教育主幹の金澤さんから、展示物の説明をしてもらいながら施設内を見学しました。展示物の剥製に驚いたり、金澤主幹のお話にも興味をもってながら聞いたりしていました。
③地域の人々と交流し、地域の産業や自然について理解を深め、豊かな人間性を育てる。
(昆布学習、市場見学、更生保護女性会との交流)
【実践例 ~昆布フェスタ参加~】
羅臼の若者が中心となって作っている「羅臼町活性化ワーキンググループ」が企画・運営する『昆布フェスタ』に参加してきました。『昆布フェスタ』では、昆布漁を疑似体験することができました。昆布の作業工程を見たり昆布を触ったりするなど楽しみながら昆布について学びました。また、「食べている昆布(商品)」と「海から採れる昆布」の違いを感じつつ、二つの昆布のつながりや昆布がいろいろな用途で使われていることなどを知ることができました。昆布が地元の特産品であること、昆布に携わる地域の人々が多くいることに驚く子もいて、一段と昆布への興味や関心が高まりました。
【実践例 ~ 昆布体験学習~】
地元の昆布番屋に行って昆布漁を見学しました。漁師さんから昆布漁に使う道具の説明を聞いたり、生昆布を触ったりするなど、貴重な体験をすることができました。また、乾燥した昆布についている白い粉が「うまみ」ということも教えてもらいました。塩だと勘違いしている子がほとんどで、みんな驚いていました。見学後には、『うまみ』のことを他のクラスの子に伝えていました。
漁師の方々は、とても親切で優しく、幼児一人一人の質問にも丁寧に答えてくれました。今回の活動では、昆布への知識を体感したり理解したりするだけでなく、地域の人々の温かさや優しさに触れ、幼児が地域への親しみがもてるような活動にもなりました。
④自然や社会のすばらしさを知り、ふるさとを愛する心を育てる活動を行った。
(郷土資料館見学、地域交流)
【実践例 ~郷土資料館見学~】
幼稚園から遠く離れた郷土資料館を訪れ、羅臼の歴史について学びました。施設には、昔使われていた物や動物の剥製・模型などが展示されていました。年長組は、施設の職員のお話を聞きながらまわり、自分達の住む羅臼がより好きになりました。
来年度の活動計画
(主な活動)
春~生き物探し、食べられる野山の草、野菜を育てよう
夏~クマ学習、郷土資料館見学、市場見学、海で遊ぼう
秋~秋の生き物探し、畑でとれた野菜で料理を作ろう、漬物作り
冬~雪や氷で遊ぼう、ビジターセンター見学など
その他~ 海洋教育(昆布学習)