• しんじゅくくりつにしとやましょうがっこう
  • 新宿区立西戸山小学校

  • Shinjuku Municipal Nishi-Toyama Elementary School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野登録なし

所在地 〒169-0073 東京都新宿区百人町4-2-1
電話番号 03-3227-2107
ホームページ https://www.shinjuku.ed.jp/es-nishitoyama/index.html
加盟年 1967

2024年度活動報告

活動分野

環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解

本校は、教員間において「カリキュラムマネジメント委員会」、児童間において「ユネスコ委員会」を中心にE S Dを推進してきた。
 教職員によって構成される「カリキュラムマネジメント委員会」の業務は、ユネスコスクールの掲げる理念の具現化と、総合的な学習の時間のプロデュースの2つである。
 前者を実現する手立てとして、年度当初(4月)に、新たな職員を含む全職員で「カリキュラムマネジメント全体会」を行なった。E S Dという言葉の意味、その理解を深めるために有用と思われる昨今の教育事情やそれを取り巻くキーワードについて知識を共有した。その後「どんな児童を育てていきたいか」という問いに対してそれぞれの教職員が答えを出し合い、専科教諭も交えて各学年で語り合う時間をとった。持続可能性の概念を念頭に置き、各学年目指す児童像の大まかなゴールを共有することで、後者の役割である「総合的な学習の時間のプロデュース」にもつなげている。
 これらの活動は、ユネスコスクールの重点取り組み分野である「①地球市民及び平和と非暴力の文化」の点においてはその理念の共有を進め、総合的な学習の時間の充実は「②持続可能性及び持続可能なライフスタイル」の実現にもつながるものであると捉えている。
 児童による「ユネスコ委員会」においては、「ペットボトルキャップ回収」「古紙回収」を行なった。活動自体は前年度から引き続き行っている内容だが、児童の中で「やる必要はあるのか」「なぜ回収しているのか」と調べたり議論したりする時間を作った。その結果として「去年とは違ったアプローチがしたい」「ペットボトルキャップはたくさん集めることに価値があるから、特にそちらに力を入れたい」といった本年度の重点目標が出され、学校便りにユネスコ委員会としてお知らせ記事を掲載してもらうなど、児童主体で工夫された取り組みが生まれた。
 これらの活動はユネスコスクールの重点取り組み分野である「①地球市民及び平和と非暴力の文化」の点においては同じくその理念の共有を進めるものとなり、児童主体で課題を発見し解決のための手立てを講じていくという点において「②持続可能性及び持続可能なライフスタイル」の実現につながるものであると捉えている。
 SDGsに対する児童の興味関心は高まっており、今年度はユネスコ委員会の児童の発案で「SDGs双六」を作成し、全クラスに配布した。例えば、「給食を残さず食べた。1マス進む」とか、「ごみをポイ捨てした。1回休み」とか、SDGsの目標に関連する内容のマスを考え、遊びながらSDGsの考え方に触れられるように工夫した。
 さらに5月には、シンガポール・ファミン小学校との国際交流活動を行った。ファミン小学校から4名の先生方をお迎えし、全校をあげたウェルカムパーティーや、児童によるソーラン節披露、学校で育てている藍を使った染め物体験、書道体験、新宿区の伝統野菜である内藤とうがらしの紹介等を行った。ファミン小学校の先生方からは、シンガポールの小学校のカリキュラムや一日のながれ等を紹介いただき、双方にとって互いの教育について知識を深め、友好関係を築くとても有意義な時間となった。

来年度の活動計画

2025年度の活動方針は、大きく2点ある。

 1点目は、今年度行った活動の継続と見直しである。同じことをただやるだけでは持続可能につながらないので、担当者を中心に必要性、必然性を鑑みて活動を適宜見直していく。

 2点目は、重点取り組み分野「③異文化学習及び文化の多様性と文化遺産の尊重」へのアプローチである。本校には日本以外にルーツをもつ児童が多く、関わりのある国を挙げれば13にもなる。そういった環境の中でも家庭や地域の協力、日本語加配教員の配置や通訳の手配といった行政支援、そして教職員の努力もあって、日々の教育活動は推進されている。多国籍な児童が通う公立小学校ということを本校の特色、強みと捉え、校内環境を整備したり、多国籍児童がいるからこそできる活動を創出していきたい。2024年度に交流したシンガポール・ファミン小学校と、2025年度も継続して国際文化交流を行う計画がある。第二回目となる2025年度では、教員のみならず児童同士の交流も視野に入れている。国際交流活動を通じ、多様性を尊重する素地を、児童の心により豊かに育成していきたい。

過去の活動報告