• きょうとふりつにしおとくにこうとうがっこう
  • 京都府立西乙訓高等学校

  • Kyoto Prefectural Nishiotokuni Senior High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 持続可能な生産と消費

所在地 〒617-0845 京都府長岡京市下海印寺西明寺41
電話番号 075-955-2210
ホームページ https://www.kyoto-be.ne.jp/nishiotokuni-hs/mt/
加盟年 2018

2024年度活動報告

活動分野

減災・防災, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, 持続可能な生産と消費

本校は、「飛躍・剛健・篤実」の校是のもと、「グローバルな感性や視点を持ち、新しい時代に向かって主体的に生き抜く、創造性あふれた心豊かな人間の育成」を目指している。その上で、ユネスコスクール加盟校としてSDGsやESDを推進している。具体的には、次の4つのアプローチから学びを展開した。
1.SDGsの理念の共有と目標実現に向けた学び
2年生の「総合的な探究の時間」(以下「総探」)では、SDGsに関する探究・発表活動を学年全体で実施した。この優秀班は、京都府教育委員会主催の「グローバルネットワーク京都交流会」に参加し、英語プレゼンテーション(防災意識の向上策の検討)、日本語ポスターセッション(廃油キャンドルと濾過装置の製作)、日本語論文(バイオマスストローの製作)を通して、「持続可能な社会への展望」というテーマで京都府内の9校と交流し、その成果を「2年総探発表会」で学年全体で共有する。また、1年生の総探では世界文化遺産「古都京都の文化財」に関する学びを、歴史的背景に関する課題解決学習を含むアクティブラーニング形式で実施する。さらに今年度は、従来のESS部の活動をより充実化させるべく「グローバル部」として再編し、国際交流・SDGs・ESDに積極的に取り組むリーダー的な生徒の育成を目指している。同部は7月に祇園祭での環境ボランティア活動を行った。
2.国際理解に向けた学び
1年生全員を対象に「研修旅行事前講演会」を実施し、中華民国(台湾)留日京都華僑総会理事の方による台湾の文化・言語についての講演を行った。また、2年生を対象に「インターナショナル・デイ」を開催し、京都府国際課の紹介でドイツおよびベトナム出身の講師を招き両国の文化・言語について学ぶ。さらに、1月24日「教育の国際デー」について、式典での校長講話(世界の中等教育進学率とその男女差、戦争・貧困と教育を受ける権利)や大判掲示物、UNICEF作成のポスターを通して全校生徒に周知し、考えさせる機会を設けた。3月20日「国際幸福デー」についても同様に行う。このほか、8月には本校の教員がACCU主催「教職員国際交流プログラム」の一員として韓国に渡り、ESDやグローバルシチズンシップについて研修し、交流を深めた。
3.国際交流に向けた学び
米国の提携校2校との間で、希望者対象の短期交換留学(2週間)、長期留学(1年間)を実施した。短期留学参加者4名は、本校国際教育コーディネーター監修の「事前学習会」に約半年間ほぼ毎週参加し、5月に渡米した。また、7月には長期留学者1名が帰国し、同時期に長期留学提携校の校長や同校のある米国アーリントン市の市長が来校された。さらに、香港、シンガポール、韓国の高校生も来校し、それぞれの機会で全校参加の歓迎式を行うとともに、香港の高校生とは英語の授業での交流と弓道部での文化交流、シンガポールの高校生とは互いの国の遊びについての交流と両国合同の掃除体験(シンガポールの学校には掃除の時間がないので先方の要望により実施)、韓国の高校生とはホームルームでの互いの文化紹介とグローバル部・吹奏楽部での文化交流を行った。なお、この韓国の高校との交流はACCUの「ユネスコスクール間交流のためのマッチング」の支援を受けて実現したが、そこで中心的に活動した「グローバル部」は3月に、京都外国語大学教授の協力を得て、海外からの観光客を対象に英語での京都案内を行う。
4.英語力向上に向けた学び
1年生は英語の著名スピーチを暗唱する「レシテーションコンテスト」を学年全体で実施した。2年生もSDGsに関する探究学習を題材にした「英語スピーチコンテスト」を学年全体で実施した。3年生は学校設定科目「異文化コミュニケーション」で英会話を通して英語の思考力・表現力を伸ばす活動を実施した。

来年度の活動計画

来年度も米国の提携校2校との長期留学・短期交換留学、2年生全員対象の「台湾研修旅行」、海外からの来校などの国際交流行事を継続実施し、これらとSDGs・ESD・国際理解に関する学びとの関係をより深めていきたいと考える。このためには、まず校内でSDGs・ESD・国際理解に関する学習活動を一層充実化させることが求められる。一方、校内の教職員の間では、アクティブラーニングや協働学習の指導法が、総探や学校設定科目のみならず、教科の枠を超えて広まりつつある。また、今年度再編により活動を始めた部活動「グローバル部」は活性化しており、来年度はフェアトレードに関する活動を始める予定である。このため今後は、国内外の学校との交流機会や有識者の指導・助言を得る機会をより充実化させ、並行して、SDGs・ESD・国際理解と、各教科・国際交流行事・部活動での学びを相関させるカリキュラムマネジメントを行い、「ユネスコスクールでの学び」がより意義深いものになるよう検討を深めたい。

過去の活動報告