所在地 | 〒445-0864 愛知県西尾市錦城町162-1 |
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電話番号 | 0563-56-2266 |
ホームページ | http://www.nishio.ed.jp/nishio-sho/index.html |
加盟年 | 2012 |
2024年度活動報告
環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等
本校は「ふるさとを愛し、思いを表現できる子の育成~思いを表現するための読み取る力を高める授業づくり~」をテーマとして、研究・実践を進めている。本校が長年にわたり取り組んできた「町学習」が、ESDの理念と合致していることから、平成24年度より、ユネスコスクールに申請し、教育活動を続けてきた。教育の不易は「ふるさとを愛する子供」、そして「人・こと・ものとの関わりの中で自らを成長させる子供」の育成であると考える。私たちは、子供が過ごす小学校生活の6年間をかけて、地域を学び、地域で学び、地域に愛着をもてる子供を育てたいと考えている。
具体的には、(1)地域文化(2)環境 を柱に学習を行った。
1 地域文化に関わる町学習
○3年生
子供が、町の「人・こと・もの」に触れ、学び、自分の町への愛着を育むことを目標に実践を行った。校区にある店や建造物などに興味をもった子供が、気になる場所に取材に出かけ、そこで、すごい「もの」や店の人がこだわっている「こと」を発見した。こだわりをもって働く「人」の存在を知り、抱いている思いに触れる中で、それらの「人」「こと」「もの」が町の自慢や魅力であることに気付いた。自分たちの町の「人・こと・もの」の大切さを知り、愛着を深めることができた。
○5年生
子供が、地域の「人・こと・もの」に触れ、学び、そして、次世代へ継ぐ気持ちを育むことを目標に実践を行った。子供は、なじみある地元の祭り「西尾祇園祭」が、長い伝統や地元の人の思いに基づいて継承されていることを知った。学習を進める中で「西尾祇園祭」に携わる「人」の熱い思いに触れ、伝統文化の価値や守り続けることの意義に気付いた。今まで知らなかった「西尾祇園祭」を支えている人たちの存在を知り、自分たちも伝統の担い手として次世代へ伝えていきたいという思いをもった。ESDの視点から「伝統文化の保護」等についての学びを深めることができた。また、こうした地域の伝統文化に対する学びを通して、自分たちの住む地域への愛着を深めることができた。
2 環境に関わる町学習
○4年生
子供が、校区を流れる川の環境保全に努め、自然を愛する思いを育むことを目標に、地域の川を対象に実践を行った。子供は、地域の二の沢川を調査していく中で、地域を流れる川のよさと課題に気付いた。調査を通して、自然の中に大量の外来種がいることや大量のごみがあることなどの現状を知り、専門家の話を聞くことで、命のつながりや持続可能な環境への取組について学んだ。そして、自分たちにできることは何かを考え、環境を守る大切さを発信する活動を行った。
○6年生
子供が、「もの」の歴史や価値、支えてきた人の思いを知り、本当に価値のある「もの」を遺したいという思いを育むとともに、そのための方法を追究して実践・行動する力を付けることを目標に実践を行った。老朽化等により安全が確保できず立ち入り禁止になっている本校のビオトープの歴史や価値を知る中で、ビオトープを復活させて以前のように自然や生き物と触れ合えるようにしたい、持続可能なビオトープを作りたいという思いを抱いた。改修費用を集めるために、クラウドファンディングの実施と寄付金を募ることを決め、街頭でのチラシ配りや地元のお店・企業への訪問、TV・ラジオに出演しての呼びかけ、西尾市長への協力依頼などの活動を行った。自分たちの願いを実現するための方法を考え、多くの人と関わる活動を通して、持続可能な自然環境の大切さを学ぶとともに、実践・行動する力を育成することができた。
来年度の活動計画
令和7年度も、これまでの「地域文化」「環境」に関する実践を引き継ぎ、子供の実態と学習指導要領の主旨を踏まえながらカリキュラムマネジメントを図り、単元を構想する。町の「人・こと・もの」との出会いによって心を揺さぶられ、主体的に問題解決に取り組んでいく実践を継続していくことで、持続可能な社会に向けて主体的に行動する子供を育成したい。