所在地 | 〒910-0336 福井県坂井市丸岡町楽間4-40 |
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電話番号 | 0776-66-2756 |
ホームページ | http://www.naruka.ed.jp/ |
加盟年 | 2010 |
2024年度活動報告
生物多様性, 海洋, 気候変動, エネルギー, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, その他の関連分野
本校では、全ての教育活動にESDの視点をもち、自然や人・地域との「かかわり」や「つながり」を学校の理念として、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して「心もからだも健康で、進んで学ぶ、心豊かな児童を育てる」ことを目標としている。ESDの実践では、①生き物と環境のつながりに係わる学習、②食と環境のつながりに係わる学習、③生活と環境のつながりに係わる学習、④自分たちが住む町の文化や人のつながりに係わる学習を行った。
①生き物と環境のつながりに係わる学習
1年生は、内水面総合センター(九頭竜川とその流域の環境保全と一般に理解を広めるための振興事業を目的とした施設)への校外学習をきっかけに、九頭竜川に生息し、厳しい環境に適応し、懸命に生きていくサクラマスの物語をペープサートの劇で演じたり、その他の九頭竜川の魚などについて調べ、クイズにして2年生や保護者に発表した。一連の学習で、身近に生息するサクラマスや魚のこと、九頭竜川の環境のこと、また命のつながりの尊さなどを子どもたちは学ぶことができた。
②食と環境のつながりに係わる学習
5年生は、社会科で米作りの過程や課題について学習した。そして、地域、JAの方の協力を得て、もち米の苗を植え、収穫まで行った。5月の田植えでは、まっすぐ植えるためにカタで跡をつけ、泥に足を取られながら一生懸命植えていた。9月には、稲作に関係する「農家の苦労」、「お米の生産量が減った理由」、「より良いお米を作る方法」など自分の興味にあったことを調べ、学級の友達に紹介をした。また、田んぼに出て稲の生長を観察し、穂の状態などを調べた。9月の下旬には稲刈りを行った。刈り取った稲は束にまとめ、グラウンドの鉄棒に干して乾燥させた。10月には、学んできたことをパワーポイントにまとめ、まほろばフェスティバルで保護者や6年生に発表した。12月には、老人会の方の協力の下、育てた稲を用いて、しめ縄作りを行った。また、地域の行事でそのもち米を使った餅つき大会が開かれ、複数の児童が参加し、おいしそうに食べていた。学校でも12月に児童がもちを食べる学習を行った。
③生活と環境のつながりに係わる学習
4年生は「エコ活動」をテーマに学習を進めた。前半はSDGsについて学んだり、花王の「ごみゼロチャレンジ」に取り組んだりした。また、夏休みには坂井市の「プラごみ0宣言」に参加し、家庭でできるプラスチックごみを減らす活動に、家族とともに取り組んだ。後半は、地球環境や自分達の生活を守るためのエコ活動の中から、「ごみを減らす」「節水」「節電」「リサイクル工作」「環境を守る」の5つのグループに分かれ、調べ学習を行った。本やインターネットなどから情報を集めたり、分かったことをポスターやパンフレットにまとめて家庭や校内に配布したりして、エコ活動の大切さや具体的な取り組み例を伝え合うことができた。
6年生は、コミュニティセンターが主催するまほろば学習会に参加し、鳴鹿大堰と土地改良区の見学を行った。鳴鹿大堰では、九頭竜川の水質や生息する生き物について学習するとともに、大堰のはたらきについても理解を深めることができた。
④自分たちが住む町の文化や人のつながりに係わる学習
2年生は、生活科の学習で町たんけんに出かけた。まず、自分の地区のおすすめの場所をクラスで紹介し、自分の地区以外で行きたい方面をえらび3人1組でグループを作った。郵便局・農協直売所・ガソリンスタンド・整骨院・コミセン・幼保園・神社お寺などの人とのインタビューや体験を通して、様々なことを教えてもらい町の人となかよくなることができた。この経験から私たちの暮らしを支えているたくさんの人がいることや、どの仕事もやりがいや苦労があることが分かり、歴史のある神社やお寺のことや「鳴鹿」の名前の由来なども知ることができた。1年生や保護者に向けた発表会では、見付けたことやインタビューで聞いたことをまとめたりクイズにしたりして自分たちの町を紹介することができ、地域への愛着をより深めることができた。
3年生は、4月の鳴鹿地区たんけんと地図作り、社会科での公共施設等の学習、夏休み中の宿題(鳴鹿のお宝を一人一つ選んで、実際に行ったり、インタビューをしたりして調べてくる)をもとに、各自が深く調べたいことを決定した。その後、クラスで話し合って「鳴鹿大堰」「六呂瀬山古墳」「グリーンセンター」のグループを作った。友達と協力しながら、パンフレットやインターネット・マップを使って調べ、タブレットで資料を作成して4年生と保護者に発表した。自分たちの目線で調べ、まとめ直したことで、興味が深まったり自分たちの故郷にすばらしい財産があることに気付いたりでき、これからも自分たちが住む町を大切にして、そのよさを伝えていこうという思いをもつことができた活動になった。
6年生は、まほろば学習会で鳴鹿地区の歴史についての学習を行った。コミュニティセンターで、「越まほろば物語」について学習し、かつて行われていた大王祭や葺石送りの映像を見た。また、北陸最大級の六呂瀬山古墳群についても教えてもらい、実際に現地へ見学に行った。また、総合の学習で学んだことを鳴鹿地区の魅力として地区外の人たちにも知ってもらいたいとCMを作成し、福井県のCMコンテストに応募した。また、地域内でも学習発表会で地域の方々や5年生に学んだことを発信した。
来年度の活動計画
次年度もESDをスクールプラン(学校経営方針)に位置づけ、ESDカレンダーに基づき、保護者や地域の協力を得ながら次のような活動を行う。
①「まほろば学習」(生活科および総合的な学習の時間)を中心にESDに取り組む。その際、ビオトープを含めた周辺環境を活用する。
②環境教育を推進し、体験活動を通して環境問題を自分の問題としてとらえ、環境保全意識を高める。
③地域学習を通して、地域への関心を高め、自分たちの住む地域に誇りをもつとともによりよくしていこうとする気持ちを育てる。