所在地 | 〒837-0923 福岡県大牟田市新町289ー1 |
---|---|
電話番号 | 0944-53-6021 |
ホームページ | http://www.e-net21.city.omuta.fukuoka.jp/miike-es/ |
加盟年 | 2012 |
2024年度活動報告
環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 福祉
本校では、「体験活動を通して地域のよさを感じ取り、広く発信する」ことを活動目標にして、ESDに取り組んでいる。特に「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」の実現に向けて、発達段階に即した子ども達に必要な資質能力を地域の「人・もの・こと」を活用しながら、身に付けさせることを大切にしている。具体的には、体験活動の重視、表現活動の工夫、振り返り活動の重視を柱に①郷土に関わる学習②環境に関わる学習➂福祉に関わる学習を行った。
①郷土に関する学習 三池校区には、多くの史跡や文化財がある。三池小学校では、総合的な学習の時間に校区の史跡をめぐる「地域体験学習」を実施している。学年別に巡る場所を決めて、三池地区にあるたくさんの史跡を学習できるようにしている。史跡を巡る際には、「三池の歴史を学ぶ会」の皆様をゲストティーチャーとしてお呼びし、史跡についての事前学習や、史跡巡りの案内、説明等をしていただいた。低学年では、生活科の学習と関連させて学校周辺にある歴史遺産の見学を行った。中学年では、3年生が、地域に残る民話や伝説を調べ紙芝居やペープサートにまとめ低学年に読み聞かせを行った。4年生の「一枚のカルタから」~地域の史跡をカルタに表す学習~では、三池が日本のカルタの発祥の地と言われることから、三池に残る「人・もの・こと」について調べたことをカルタにまとめて、保護者や地域の方に発信する学習に取り組んだ。まず、「郷土カルタ」で遊びながら校区内には有名な自然や史跡があることを発信した。次に、「三池の歴史を学ぶ会」の方から三池の歴史や史跡についてのお話を聞くとともに,実際にフィールドワークを行い、長きにわたり大切に受け継がれている伝統文化や地域の方の思いに触れた。フィールドワークなどを通し、自分たちが住む三池にはたくさんのお寺や神社をはじめ、三池藩ゆかりの建物などが残っていることを知った。また、その由来や関連する事象などについて、本やインターネットで詳しく調べ、最後に学習のまとめをカルタにした。さらにジャンボカルタも作成し、ユネスコスクール集会、学習発表会、大牟田地域教育力向上推進大会でのSDGs・ESDの取組発表といった場において紹介することで、他学年や保護者、地域の方にも見ていただけるような発信の場を設けた。高学年は、地域の環境や大蛇山・三池藩等の歴史遺産について更なる探求を行い、新聞等にまとめて発信した。史跡や文化財に触れる活動を通して、三池の歴史や伝統を学び、三池地区の「人・もの・こと」のよさと地域への愛着を深めることができた。
②環境に関する学習
ふるさと三池の豊かな自然を守り残していくために、3年生では、校区を流れている堂面川や三池公園、三池山等の生き物や自然を実際に現地に行き調べ、生き物や自然環境の現状を調べた。生き物や自然を未来に残すためにできることを考え新聞やポスターにまとめたり、校内放送で全校に発信していった。また、5年生では、堂面川を対象にした環境について調べた。水質により住む生物が違うことから実際に採取してきた生き物の種類や数を調べたり、透明度を測ったり、パックテストで水の汚れを測定したりした。これらを下流域と比較することで、三池の自然のよさを知り、次の時代に引き継いでいかなければならないことに気がついた。そこで、自分たちにできることを考えたり調べたりして動画にまとめ、学習発表会で保護者や地域の方に発信していった。
➂福祉に関する学習
4年生は、他者を理解し、相手の立場に立った関わり方を身に付けたり、人を思いやる態度や心情を育てたりすることを目的に児童発達支援センターの子どもたちとの交流会を行った。相手にあった交流会では、どんなことができるか、どう伝えたらよいか考えながら交流会の準備を行い、交流会では、相手の様子をしっかり見て、気持ちを想像しながら対応し、交流していった。
来年度の活動計画
これまでの地域体験学習の積み上げに加え、創立151年目を迎え、市内で1番歴史が長い小学校ということで、子どもたちの中に学校や地域への思いがさらに高まっている。今後、本校の地域体験学習をより充実させていくために
①ゲストティーチャーである「三池の歴史を学ぶ会」との連携をさらに図り、内容の充実につとめる。また、児童の学びのニーズに即した学習素材の掘り起こしを行う。
②学習したことを新聞にまとめたり、三池の歴史にちなんだジャンボカルタを作成したりするなど、来年度以降も継続して取り組み、地区公民館や商業施設での展示などを通して、発信していく。
➂学習指導計画の見直し・改善を継続的に行う。総合的・横断的な学習となるようなカリキュラム編成の工夫を行う。