2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

登録なし

当校は、「自ら取り組み やりぬく子」を学校理念として、ESDを郷土愛の育成と捉えている。ESDの実践を通して、将来にわたって、子どもたちが「三枝の郷」に誇りと愛着をもつこと、そして、地域の伝統や環境を守ろうとする心を育てることを目標とした。
具体的には、地域の自然と触れ合いながら学ぶ環境教育を柱に、学校と地域が協力しながら、①「さえぐさ活動(全校体制で行う栽培活動)」、②「ホタルの飼育活動」に係わる学習を行った。

①さえぐさ活動(全校体制で行う栽培活動)に係る学習
 地域の方の協力や指導を受けながら、6年生を中心とする全校縦割り班(さえぐさ班)で栽培活動を行っている。春から夏にかけてはジャガイモ、夏から秋にかけては、かぶと大根の栽培を行ってきた。種まき、間引き、収穫の各活動では、異学年の児童らが互いに協力しながら活動している。また、11月には、昭和50年から継続している「かぶら市」を開き、自分たちの育てた自慢のかぶと大根を、全校児童で地域の方に販売した。準備・販売では、一人一役以上の役割分担があり、それぞれが自分の仕事に責任をもって行い、全校一丸となって、取り組んでいる。

②ホタルの飼育活動に係る学習
 地域の「ホタル保存会」の方やPTAの方に協力していただきながら、ホタルの飼育を通して、自然との共生や命の尊さを学んでいる。今年度も4年生が中心になって、飼育・観察を行っている。
 学校のホタル小屋で育ててきた幼虫を、校庭に設置されたビオトープに放流した。また、自分が住んでいる町内近くのホタルの生息場所において親子観察を継続して行い、地域の環境にも目を向けてきた。
 ホタルがとび交う頃(6月下旬)には、「ほたるの夕べ」という会を開催し、地域の招待客、全校児童、保護者が参加した。この会で、4年生児童は学びを発信し、他の学年の児童は、4年生の発表や「ホタル保存会」の方の講話を通してホタルや命の尊さについて学んでいる。さらに、校庭のビオトープや地域のホタルの生息場所にて、美しい光を放つホタルを鑑賞している。

来年度の活動計画

来年度も、地域に誇りと愛着をもち「三枝の郷とともに生きる」児童の育成につながる活動を継続し、今後の自分の生き方を考える場をつくっていきたいと考えている。

①さえぐさ活動(全校体制で行う栽培活動)に係る学習
 1・2年は、生活科の学習として、また、3~6年は、総合的な学習の時間の一環として全校体制で取り組む予定である。異学年の児童が協力しながら、栽培から販売まで通して取り組むことで、達成感と貢献感を味わうことができる活動としたい。また、地域の方々と触れ合う中で、支えられている自分達やその地域性について考え、見つめる場としていきたい。

②ホタルの飼育活動に係る学習
 昭和61年に始まり、来年度で34年目を迎えるホタルの飼育を伝統として、4年生が中心となって、総合的な学習の時間に探究活動を行う予定である。ホタルの飼育を体験しながら地域の環境について考え、さらに地域の環境を守ってきた方々の思いに触れることを通して、自然との共生や命の尊さを学び続けていきたいと考えている。