所在地 | 〒879-7141 大分県豊後大野市三重町秋葉1010番地 |
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電話番号 | 0974-22-5500 |
ホームページ | http://kou.oita-ed.jp/miesogo/ |
加盟年 | 2017 |
2024年度活動報告
減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, エコパーク, ジオパーク, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
本校では「地域の環境や社会・文化等」をESDの教育資源として活用し、地域を愛し、支える人材、ひいては持続可能な社会の創り手の育成を目指している。具体的には、「地域理解・地域貢献」をテーマに、地域住民や関係機関からの連携・協力を得ながら、(1)地域の課題解決に係る探究活動、(2)地域の環境に係る活動、(3)地域文化の継承・創造に係る活動等を行った。
(1)地域の課題解決に係る探究活動
普通科2年生の探究活動では、SDGs11「すべての人に健康と福祉を」に関連する取り組みを行った。豊後大野市の医療と福祉の問題点と解決策について研究し、更に、障がい者のためにしていること・できることについて提案した。また、豊肥地区の歴史や産業から新たな観光資源を考え、豊後大野市の活性化につなげる研究を行った。生物環境科3年生の課題研究では、SDGs12「つくる責任、つかう責任」に関連し「JGAP認証の適合基準に応じた農場管理経営」について研究し、食べる人への配慮(食品安全)、生産基盤への配慮(環境保全)、働く人への配慮(労働安全)について、適切な農場管理の実施を目指した。メディア科学科3年生の課題研究では、「Go and Feel ユネスコエコパーク」と題して、6月の調べ学習にはじまり、4回にわたり祖母・傾・大崩山系へのフィールドワークを行い、9万年前の阿蘇山の大噴火による火砕流により豊後大野市特有の地形が誕生し現在の景観を作り、その存在自体が財産であることを認識する研究を行った。
(2)地域の環境に係る活動
本地域は「おおいた豊後大野ジオパーク」に指定されており、本校自然科学部は3年前から白亜紀の化石である「アンモナイト」と「イノセラムス」の発掘と研究を継続している。本年度も8月の「高文連科学専門部 祖母山系自然研究調査会」に参加し、化石の研究はもちろんのこと、祖母・傾・大崩ユネスコエコパークについての講演を受講し、アマゴの観察やソハヤキ・御嶽の原生林についての研究に取り組んだ。
(3)地域文化の継承・創造に係る活動
本校の神楽部は豊後大野に伝わる浅草流岩戸神楽を地域の人から学び、自ら演じる活動をとおして、地域の伝統文化を将来に継承する活動に取り組んでいる。本年度も数多くの地域の祭やイベント等に参加し20回を超える公演を行った。演劇部は、地域の「三重総合高校の演劇を観る会」の支援を受け、市民向けの公演を行った。また、自作の台本をもとに、地元の小学校でのボランティア公演を行うなど、地域文化の振興に資する活動を行った。
来年度の活動計画
地域の課題解決に係る探究活動や課題研究については、豊後大野市議会で「若者の視点からの地域課題への提言」として、議案として取り上げられるなど評価を受けている。今以上に地域住民や関係機関との連携の強化を図りながら内容をより充実させ、具体性を持ったものとしていく。そのために、資料の収集、データ分析力及び考察力のレベルアップを図り、問題解決能力の向上に重点を置いて取組んでいきたい。自然科学部の研究は、今後も地域の自然や環境について主体的に学び、地域の自然保持の大切さを実感できる活動としていきたい。今年度は12月に「大分県高校生サミット」の講師として派遣され、「豊後大野市の地質と生物多様性」について発表し、高い評価を受け、来年度以降の研究の継続に意欲を高めた。また、神楽部や演劇部等を中心に、伝統文化の継承と新たな文化の創造を発信していきたい。