• めいじょうがくいんこうとうがっこう
  • 明浄学院高等学校

  • Meijo Gakuin High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 持続可能な生産と消費

所在地 〒545-0004 大阪府大阪市阿倍野区文の里3-15-7
電話番号 06-6623-0016
ホームページ https://www.meijo.ed.jp/
加盟年 2010

2024年度活動報告

活動分野

減災・防災, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校の方針

本校は学校方針として、「これからの多様な変化に富んだ社会、変容する国際社会の中でも、自分の考えで行動し、活躍、貢献できる人材を育成すること」「常に主体的で挑戦心や探究心を持ち、また思いやりや気配りができる生徒を育成すること」を掲げています。そして、ESDの学習や実践を通じて、学校目標である国際理解の推進に取り組んでいます。

今年から衛生看護科がスタートしました。また、男女共学化を実現し、新たなスタートを切りました。

新しい科が増えたことで、取り組むことができる課題も広がりました。

具体的には、国際理解・人権教育・伝統教育・持続可能な生産と消費を柱とし、①国際理解にかかわる教育、②人権教育にかかわる教育、③伝統文化についての学習を行いました。

国際理解にかかわる教育

本校は国際理解に関わる教育にも力を入れており、今年度もさまざまな取り組みを実施しました。

本校では、1年次より週に1回、ネイティブ教員による英語の授業を実施しています。

今年度は、最初にマレーシア国民大学の学生との交流を授業内で行いました。これまでは韓国や台湾の学生と交流することが多かったのですが、今回は初めての試みということもあり、手探りの状態で進められました。授業内では、自分たちのことや大阪について発表し、最終的には直接議論することまでできました。「自分たちの英語が通じている!」という自信を持つきっかけになったのではないかと思います。

今年も韓国の高校とオンラインで交流を行いました。動画での交流となりましたが、異文化に触れる機会になったと思います。

また、韓国から全羅南道教育庁の教育視察団を受け入れたほか、アメリカからの視察団も受け入れました。これにより、海外との教育の違いについて理解を深めることができた一年だったのではないかと思います。

人権教育にかかわる教育

人権教育に関わる教育としては、こども食堂や日本赤十字社のリーダーシップ研修への参加などを実施しました。

こども食堂では、近隣の小学生を招いて、クッキング専攻の生徒がカレーを作り、一緒にゲームをしたり遊んだりしました。生徒たちが「小学生たちにどうしたら楽しんでもらえるのか」「どんなご飯がいいのか」と悩んでいる姿が印象的でした。この経験を通じて、多くの学びにつながっていくのではないかと思います。

今年は日本赤十字社の取り組みにも参加しました。夏にはリーダーシップ研修に参加し、リーダーシップとはどのようなものかを学ぶ貴重な機会となりました。この活動には生徒会が中心となって参加し、他校の生徒と共に学びや議論をする中で、自己理解を深めることができたようです。

さらに、今年より共学校となったことで、生徒たちもこれまでとは異なる考え方や視点を持てるようになったのではないかと感じています。

伝統文化についての学習

本校では、伝統文化に関する学習を積極的に行っている。

1年次には和歌の授業があり、和歌や日本の伝統文化に触れる機会が多くあります。3年次には礼法の授業において、浴衣の着付けやお辞儀の仕方など、礼儀作法について学んでいます。

今年の6月には藤原家隆公を偲び、家隆塚で和歌を詠みました。和歌を作る機会も多く、季節の移ろいをしっかりと感じ取るきっかけになっていると思います。他にも、松尾芭蕉を偲ぶ芭蕉忌を実施するなど、日本の伝統文化に触れる行事を行っています。

新年には、百人一首を用いて新年かるた会を実施しました。個人対抗やクラス対抗で競技かるたを行い、楽しみながらも伝統文化に親しむことができました。

このような活動を通して、生徒たちは日本の伝統文化に触れ、それを深く理解する機会を得ています。

防災・減災に関する学習

今年度より、地域の防災への取り組みに関わる機会を設けています。本校が地域の避難所に指定されていることもあり、防災について学ぶ活動を行いました。

まず、能登半島地震の募金活動を実施し、地震や災害について考えるきっかけを作りました。また、南海トラフ地震が発生した場合にどのような被害が想定されるかについて学びました。

そのうえで、「もし今、私たちが被災した場合、どう行動すればよいのか」というテーマで考える時間を設けました。地域の防災会議に出席し、地域の方々と一緒に「明浄学院高校が避難所となった場合、どの教室をどの用途に使用すべきか」についてディスカッションを行いました。

これらの活動を通じて、各地で起こっている災害を他人事ではなく、自分事として捉える姿勢を育むことを目指しました。この活動によって、生徒の視野が広がり、防災に対する理解が深まることを期待しています。

ボランティア活動に関する活動

今年度より、ボランティア活動にも力を入れており、生徒の学びを深めることを目的として実施しています。

  • 日本赤十字社による献血呼びかけのボランティアにも参加しました。12月の実施で気温が低く、大変な状況でしたが、生徒たちが一生懸命に声掛けを行う姿が印象的でした。生徒自身も生き生きとしており、献血について学ぶ機会にもなり、有意義な時間を過ごせたのではないかと思います。
  • また、今年は初めて「スポGOMI甲子園」という大会に出場し、大泉緑地でゴミ拾いを行いました。普段使用している公園をゴミ拾いの視点で見るのは新鮮だったようで、宝探しのような感覚で取り組む姿が印象的でした。来年度も引き続き実施できるよう準備を進めていきたいと考えています。
  • 学校が所在する文の里地域の防災会議が本校で実施されるにあたり、学生ボランティアが参加しました。仕事内容は参加者の誘導・案内や会場の設置で、地域の方と密接に関わる機会が多い内容でした。最初は緊張した様子でしたが、徐々に緊張がほぐれ、しっかりと応対することができました。また、防災について学ぶ良い機会となり、今後の生活や活動に役立てられると感じています。

ボランティア活動を通して、ただ単に「良い活動をしている」と満足するのではなく、多くの人と出会い、新しい知識を得ることを目指して引き続き実施していきたいと考えています。

来年度の活動計画

来年度に向けた活動計画

本校では、来年度も生徒一人ひとりが主体的に学び、社会で活躍・貢献できる人材となることを目指し、以下の活動に取り組む予定です。

国際理解にかかわる教育の充実

国際社会で求められるコミュニケーション能力や多文化理解力をさらに高めるため、オンライン交流や海外研修の機会を拡充する予定です。今年3月には、韓国へ研修旅行を実施予定です。今年実施した交流の内容を拡充できるようにしたいと考えています。

人権教育の拡充

地域社会とのつながりを深める活動を通じて、人権に対する理解をさらに深めます。こども食堂でのボランティア活動を継続する予定です。

伝統文化の学習推進

日本の伝統文化への理解をさらに深めるため、和歌や礼法に加え、。地域の伝統行事や文化財保護活動にも積極的に参加し、生徒が日本文化の奥深さに触れる機会を広げます。ただ単に学ぶだけでなく、発表する場など、もっと拡充していく予定にしています。

防災・減災教育の強化

地域の防災拠点としての役割を担う学校として、生徒の防災意識を高められるような取り組みを実施していく予定です。今年度始めた取り組みのため、まずは継続できるようにしていきます。

ボランティア活動の拡充

今年度は日本赤十字社の取り組みに参加させていただきました。来年度に関しては、大阪万博に関する仕事なども参加したいと思っています。来年度は、今年度以上に、ユネスコクラブの活動を拡大し、地域だけでなく全国規模の活動にも挑戦していきたいです。

これらの活動を通じて、生徒たちが主体的に行動し、幅広い視点を持って未来を切り拓けるような教育を実現していきます。

過去の活動報告