所在地 | 〒781-7102 室戸市室津221 |
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電話番号 | 0887-22-1155 |
ホームページ | https://www.kochinet.ed.jp/muroto-h/ |
加盟年 | 2025 |
2024年度活動報告
生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 人権, 福祉, ジオパーク, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
3月_糸魚川ユネスコ世界ジオパーク交流事業(写真) 3月_糸魚川交流事業
9月_アジア太平洋ジオパークネットワークシンポジウム(写真)
9月_第8回アジア太平洋ジオパークネットワーク(APGN)シンポジウムについて
11月_インドネシア「チレトゥ・プラブハンラトゥジオパーク」訪問(写真)
12月_マレーシアのランカウイと香港の学校とのオンライン交流(写真)
2024年4月~2025年3月活動報告 *2025年1月提出時点~3月活動予定(見込み)
4月
・4月15日、ポートリンカーン市(オーストラリア)から、ポートリンカーン高校の教員の方々が来校されました。 姉妹都市であるポートリンカーンとの交流は、ここ数年オンラインで実施されてきましたが、昨年10月にはポートリンカーン高校の修学旅行生を迎え入れ、書道の授業体験や校内見学など、盛況のうちに開催されました。 生徒たちにとっては、校内ツアーの案内準備から実施までを担うという貴重な経験となりました。この機会を通して、積極的にコミュニケーションをとることが国際交流の鍵であることを学びました。
5月 日本地球惑星科学連合
室戸市防災対策課の担当者や2004年台風23号の被災者への聞き取り調査を行い、台風時に的確に避難するための行動計画を立案しポスターを作成し報告しました。自宅から最寄りの避難所までのルートマップの作成をすることで、どの避難経路にも危険箇所があり、安全に避難所まで移動するための地域の人との協力と早期避難が不可欠であることがわかりました。また、家族や仲間との情報共有や避難用具の確認、避難訓練への積極的参加など日頃の準備や活動が大事だという事を学びました。
5月~6月
・ 高知県高大連携教育実行委員会が主催する本プログラムの国際協力分野の最前線で活躍する専門家による講義を参加希望生徒4名が受講し、Google Workspaceなどのデジタルツールを活用した「国際・協力分野」における探究学習に取り組みました。 これらの活動を通じて、生徒たちは国際協力に対する理解を深め、グローバルな視点を持った人材へと成長することを目指しています。
7月
・JOGMECによる金属資源講話を実施し、工業系科目や化学を選択している生徒たちの学びを深めました。講話では、金属の性質や用途、資源の現状など、教科書だけでは学ぶことのできない専門的な知識を深めました。生徒たちは、講話をきっかけに、金属が私たちの生活に深く関わっていることや、持続可能な社会の実現のために金属資源が果たす役割について理解を深めました。
・メキシコ原産のウチワサボテンの繁殖により、地域の生態系が脅かされているという深刻な状況を受け、私たちは地域住民、室戸高校の生徒、そして牧野植物園の専門家と協力し、駆除活動を実施しました。 この活動を通して、生徒たちは、外来種問題が生物多様性に与える影響を深く学び、環境保全の重要性を認識しました。
・県の事業として、韓国全羅南道から高校生が来校し、本校生徒との交流会を開催しました。事前に行われたオンライン交流で得たヒントを活かし、温かいおもてなしで彼らを迎えました。一緒にたこ焼きやチヂミを作り、室戸岬を案内するなど、楽しい時間を共有しました。韓国の生徒からは「おもてなしに感謝」との言葉、本校生徒からは「貴重な経験になった」との声が聞かれ、今回の交流が両校の友好を深める貴重な機会となったことを実感しました。
・高知県IYEO主催の「青少年グローカルリーダー育成フォーラム2024夏」に本校生徒が参加し、「アイデアを生み出す創造力と人間力が必要だ」をテーマに発表を行いました。生徒たちは、日頃の学習や活動を通して得た経験を基に、これからの社会で求められる能力について深く考察し、プレゼンテーションを作成しました。発表では、具体的な事例を挙げながら、創造性と人間力の重要性を説き、参加者から大きな反響を得ました。
8月 室戸高校で「サマーセミナー」が行われました。希望者は誰でも「センセイ」や「セイト」として参加できるイベントで、今年で2回目となります。「室戸高校の課題研究や国際交流の取組発表の場」として取り組みや実行委員会(高知大学や室戸市など)にも生徒が加わって取り組み、昨年度は500名だった参加者は、740人程となり、一大イベントとなりました。
9月 ベトナムのノンヌオク・カオバンジオパークで開催されたアジア太平洋ジオパークネットワークシンポジウムに教員1名、生徒3名が参加し、貴重な経験を積みました。現地では、ジオパーク内の巡検を行い、地域の地質や生態系について学びを深めました。また、世界各国から集まったジオパーク関係者がそれぞれの地域の取り組みを発表するシンポジウムでは、生徒3名も室戸高校の国際交流の取り組みと自身の成長について発表し、高い評価を受けました。緊張しながらも流暢に英語で発表することができ、自信に繋がりました。
10月
・国際ジオダイバーシティデーを迎え、授業でジオダイバーシティーを学び、生徒や教員がそれぞれ描いたポストカードを収集し一つの作品としてまとめ世界室戸ジオパークを表現しました。国際ジオダイバーシティデーは、私たちが住む地球の多様な姿を改めて認識し、その大切さを理解する機会となりました。地球の多様な地質学的特徴は、私たちの生活を支え、豊かな自然環境を育んでいることを、国際ジオダイバーシティデーを通じて、私たちは地球の多様性を守り、未来の世代へと引き継いでいく責任の自覚を促すことができました。
・10月23日・24日の2日間、熊本城ホールを会場に「世界津波の日」2024高校生サミットが開催されました。このイベントには、世界40以上の国や地域から500人以上の高校生等が参加し、防災について国際的な視点で学びを深めました。室戸高校からは3名の生徒が参加し、「減災」をテーマに英語で発表を行いました。他の参加校の取り組みを聞いた後、生徒は英語で意見を交換し、アクションプランを協力してまとめました。この経験を通じ、国際的な防災へ取り組みに対する決意とともに、多文化交流の大切さを実感する貴重な機会となりました。
11月
・11月16日(土)に開催された「令和6年度高知県高校生防災サミット」に、本校から5名の生徒が参加し、うち2名が司会を務めました。このサミットは、将来の高知県の未来を担う高校生が防災リーダーとして成長することを目的としており、本校生徒は3回の事前学習会を経て、サミットに臨みました。サミットでは、他校生徒の防災活動発表や被災者の方の体験談を聞き、防災の重要性を改めて認識しました。特に、小学校での防災授業の実施や、心のケアの重要性など、新たな視点を得ることができ、今後の学校での防災教育に活かしたいと考えています。
・JICA研修の一環として、カンボジアの教育行政関係者の方々が本校を訪問されました。生徒たちは、室戸岬や吉良川の街並みを案内し、地域の歴史や文化について紹介しました。特に、地元で人気のパン屋さんを訪れ、出来たてのパンを一緒に味わいながら、温かい交流を深めました。この貴重な機会を通じて、生徒たちは国際交流の楽しさを実感するとともに、地域の魅力を再発見するきっかけとなりました。
・インドネシア国立パジャジャラン大学との交流を機に、本校生徒3名が同国を訪問しました。現地の中学生や高校生との交流、ジオサイト視察、そして室戸市とチレトゥ・パラブハンラトゥユネスコ世界ジオパークとの連携協定締結式への参加など、貴重な経験を積みました。これらの活動を通じて、生徒たちは国際的な視野を広げ、地域貢献の意識を深めました。
12月
・本校はマレーシアのランカウイと香港の学校それぞれとオンライン交流を行いました。各グループに分かれて、それぞれの学校や地元について紹介し合い、アニメや音楽、食文化など、共通の話題で盛り上がりました。この交流は、生徒たちにとって、異文化理解を深め、国際交流への興味を高める貴重な機会となりました。来年8月には、香港とランカウイの生徒たちが来日し、さらに深い交流を深める予定です。
・2024年度全国高校生フォーラムに参加し、「室戸高校はなぜ話題にならないのか」~SNSで学校の魅力を発信する戦略~をテーマに英語でポスター発表を行いました。本発表では、本校の特色である室戸ジオパークでの学習や地域貢献活動など、SNSを活用し、より多くの人に知ってもらうための具体的な戦略を提案しました。フォーラムでは、全国の高校生が様々なテーマで発表を行い、活発な意見交換が行われました。他の学校が行っているSNSを活用した広報活動について学び、本校の活動と比較検討することで、新たな視点を得ることができました。
・室戸ジオパークをテーマに、地域住民や市職員の方々を対象とした活動報告会を行いました。生徒たちは、保育園児向けの「大地のなりたち」劇の発表や、国際的なジオパーク会議への参加報告など、日頃の学習成果を発表しました。この活動を通して、地域住民の方々に、本校のジオパーク教育への取り組みを理解していただき、多くの貴重な意見をいただきました。今後も、地域の方々と連携し、ジオパークの魅力を国内外に発信していきます。
・こうちSDGs高校生フォーラム(高校生×県内企業)に参加し、県内の高校生と企業関係者が、SDGsのテーマのうち特に環境問題について、それぞれの取り組み等を情報交換、共有しました。環境意識の醸成や持続可能でより社会づくりに参画しようとする意欲や態度を養うことができました。
・地元の公民館で開催された「世代間・国際交流餅つき大会」に、地域住民の方々と共に参加しました。高校生たちの元気な「はい!」のかけ声とともに、杵が餅米を力強くついていく様子は、参加者全員の心を一つにしました。この伝統的な行事を体験することで、参加した外国籍の方々も日本の文化に触れることができ、国際交流の貴重な機会となりました。
・今年度は、全校生徒が人権デーをきっかけに、人権について深く考える機会を設けました。11月には、人権コンサートを開催し、歌手の方の力強い歌声とメッセージに、生徒たちは深く感動しました。特に、「人にはそれぞれの色があり」という言葉は、生徒たちの心に大きな響きを与え、「自分たちは人としてどうあるべきか」を真剣に考えるきっかけとなりました。12月には、障害者スポーツセンターを訪問し、車いすラグビーを体験しました。実際に車椅子に乗り、スポーツに挑戦することで、身体的な違いを超えて、誰もが平等に楽しめることを実感しました。また、半身不随の方の講演では、その方が困難を乗り越え、明るく生きている姿に感銘を受けました。生徒たちは、この体験を通して、「すべての人間は、うまれながらに自由であり、かつ、尊厳と権利について平等である」という言葉を、自分事として捉えることができるようになったと感じています。これらの活動を通して、生徒たちは、人種、性別、障がいなど、あらゆる違いを超えて、互いを尊重し合い、共生していくことの大切さを学びました。今後は、生徒会を中心に、学校全体で人権に関する取り組みを継続し、よりインクルーシブな学校づくりを目指していきます。
今年度は、生徒たちが国際社会で活躍できる人材へと成長できるよう、様々な教育活動を実施しました。具体的には、国内外の生徒とのオンライン交流や、異文化理解を深めるワークショップを通じて、多様な価値観を尊重し、協力することの大切さを学びました。また、持続可能な開発目標(SDGs)を達成するため、ESD教育を推進し、生徒たちが自ら課題を発見し、解決策を考え、行動する力を養いました。さらに、今年度から防災の実践校として活動を開始し、1名の生徒が防災士の資格を取得するなど、防災教育の充実を図っています。今後、この生徒を核に、防災活動におけるリーダー育成を進めていきます。
活動計画
2025年2月
四国ESDフォーラム2025への参加を機に、新居浜市消防防災合同庁舎での防災体験を通じて、地域住民が主体的に防災に取り組むきっかけを創出したいと考えています。特に、来年度以降のテーマをジオパークとすることを視野に入れ、地域の自然環境と災害リスクの関係性を深く掘り下げ、実践的な防災活動の重要性を訴えたいと考えています。また、生徒1名が防災士の資格取得を予定しています。資格取得した生徒がリーダーシップを発揮し、今後は、生徒全体の防災意識が高まるような活動を考えています。
①情報共有と連携づくり: フォーラムの参加者と情報交換を行い、地域における防災教育の成功事例や課題を共有し、新たな連携の機会を模索します。
②実践的な防災活動の推進: 地域の自然環境と災害リスクを踏まえたハザードマップ作成や防災訓練など、実践的な防災活動の重要性を訴え、参加者と共に具体的な取り組みを検討します。
③持続可能な地域づくりへの貢献: 防災教育を通じて、地域住民の防災意識を高め、地域全体で災害に強いまちづくりを進めるための基盤を築きます。
本フォーラムへの参加を通じて、以下のことを期待しています。
新たな視点: 地域の防災に関する新たな視点やアイデアを得ること
ネットワーク構築: 地域の防災に関わる様々な主体とのネットワークを構築すること
実践力の向上: 地域の防災力向上に向けた具体的な取り組みを推進するための力を身につけること
このフォーラムをきっかけに、地域住民が主体的に防災に取り組み、より安全で安心な地域社会を築くことに貢献したいと考えています。
2025年1・3月
昨年、本校は糸魚川ユネスコ世界ジオパークを訪問し、新潟県立糸魚川白嶺高等学校との交流を深めました。両校の生徒は、それぞれの地域の防災への取り組みや地域の魅力について発表し合い、互いの活動に刺激を受けました。今後、開催される1月の「白嶺防災フォーラム」へのオンライン参加予定です。白嶺高校の生徒たちが、防災・減災に関する探究学習の成果を発表する内容を楽しみにしています。彼らの発表は、私たちに、地域に根ざした防災教育の重要性を改めて認識させ、室戸における防災教育の充実を図るきっかけとなることを期待しています。3月には、白嶺高校の生徒を招き、オンラインで室戸の学びを発表する機会を設けます。この交流を通じて、両校の生徒は、互いの地域に対する理解を深め、国際的な視野を養うことを期待しています。
①情報共有と連携づくり: フォーラムの参加者と情報交換を行い、地域における防災教育の成功事例や課題を共有し、新たな連携の機会を模索します。
②実践的な防災活動の推進: 地域の自然環境と災害リスクを踏まえたハザードマップ作成や防災訓練など、実践的な防災活動の重要性を訴え、参加者と共に具体的な取り組みを検討します。
③持続可能な地域づくりへの貢献: 防災教育を通じて、地域住民の防災意識を高め、地域全体で災害に強いまちづくりを進めるための基盤を築きます。
本フォーラムへの参加を通じて、以下のことを期待しています。
新たな視点: 地域の防災に関する新たな視点やアイデアを得ること
ネットワーク構築: 地域の防災に関わる様々な主体とのネットワークを構築すること
実践力の向上: 地域の防災力向上に向けた具体的な取り組みを推進するための力を身につけること
このフォーラムをきっかけに、地域住民が主体的に防災に取り組み、より安全で安心な地域社会を築くことに貢献したいと考えています。
来年度の活動計画
今年度は、生徒たちが国際社会で活躍できる人材へと成長できるよう、様々な教育活動を実施してきました。今後は、これらの取り組みをさらに発展させ、以下の3つの柱を軸に、グローカルリーダーを育成する教育活動を推進していきます。
国際交流の深化: 海外のユネスコスクールとの連携を強化し、ジオパーク国際ユースフォーラム・キャンププログラムの実施や、オンラインでの共同学習の推進など、多様な国際交流の機会を創出します。特に、室戸と近い地理的条件や人口減少等の社会課題を抱えている地域の学校との連携を深め、気候変動への対応やジオパークと防災に関する共同研究を進めることで、生徒たちの国際的な視野を広げたいと考えています。
地域社会との連携強化: 地域の課題解決に生徒たちが主体的に取り組むことができるよう、地域住民やNPOと連携したプロジェクトを推進します。例えば、現在、室戸市で問題となっているマイクロプラスチックごみへの対策や農作物の取れ高や漁獲量にも影響が出てきている気候変動への対策などをテーマに、生徒たちが主体的に調査・研究を行い、解決策を提案するプログラムを実施します。
SDGs達成に向けた取り組みの強化: SDGsの17の目標を達成するために、生徒たちが主体的に活動できるような仕組みを構築します。例えば、学校周辺の環境問題をテーマに、生徒たちが自ら課題を見つけ、解決策を考え、実践するプログラムを実施します。
これらの取り組みを通して、生徒たちは、グローバルな視野を持ち地域社会(ローカル)の活性化や持続的発展(SDGs)に貢献できる人材へと成長すると確信しています。