- ようほれんけいがたにんていこどもえん せいわようちえん
-
幼保連携型認定こども園 正和幼稚園〔キャンディデート校〕
- Kindergarten and Day Care Center Seiwa
- 種別幼稚園または幼保連携型認定こども園, キャンディデート校 地区関東地区
- 主な活動分野環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 食育, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
所在地 | 〒195-0074 東京都町田市山崎町2261-1 |
---|---|
電話番号 | 042-791-2746 |
ホームページ | https://seiwagakuen.ed.jp/seiwa/ |
加盟年 | - |
2024年度活動報告
生物多様性, 気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
【正和幼稚園】2024年度活動報告当園は、起伏のある800本の木々のある緑豊かな園庭に、築山、井戸、ツリーデッキ、木工エリア等があり、充実している。保護者・地域の方々・専門家と学びの視点共有や関係性重視した協力体制(せいわラーニングコミュニティ)がある。多文化・特別支援委員会など分野別内容を検討し、計画実行可能体制が整っている。園児228名定員にも多くの障がい児22名や海外出身者20家庭が在籍している。職員50名中にも海外出身者2名、障碍者雇用1名がおり、子どもたちがやりたいことを自分のペースで試し、工夫し、創り出すことを経験。自分が納得するまで探究している。日常的に多様な人がいる状況で地域/世界の方々とも関わり合い、「社会には、さまざまな人がいること」を前提にそれぞれにとっての過ごしやすさで日々の暮らしを大切にしている。
①田んぼビオトープ
園から車で15分ほど離れた里山の田んぼにて毎年、5歳児が米栽培を行っている。園内にビオトープはあるが、生き物が寄り付かない環境となっており、子どもたちのより良い生き物への興味、関心を育み、田んぼによる米の成長、変化を身近に感じ、食への意識へと繋げていく為に台湾でも実践している枕木を使用した田んぼビオトープへと環境の改良を行った。改良を行う際には近隣にある、都立山崎高等学校の学生や保護者とともに子どもの田んぼへの興味、関心を分かち合いながら制作を進めていった。制作の中では近隣の畑農家の方や田んぼ農家の方も訪れ、田んぼ制作や米作りを話題に子どもたちと関わっている。そこで、土づくり、田植え、稲刈り、脱穀、籾摺り、藁の活用という米の成長過程、循環を学ぶ、実践をした。つくる過程で台湾と日本の子どもたちがオンラインでつながり、台湾での実践を知ることができた。実践の中で稲刈りにて収穫をした米を園内田んぼ付近に掛け、脱穀まで乾かしていたが、スズメなどの鳥が稲についている米をついばんでいることに気付き、子どもたちとカカシを作り、対策を行った。収穫した米は子どもたちが手作業で籾摺りを行い、一粒の米を丁寧に扱い、収穫まで行った。冬の間に土を耕し、次年度に向けての準備を子どもと共に行っている。
②日本の伝統文化を体験・実践
2年前保護者がカイコの原種を園に持ってきてくれたことをきっかけに、カイコの養蚕を始め、50頭ほどの飼育から100頭という倍の数の飼育に挑戦をした。また、近隣の和光鶴川小学校や八王子市立鑓水小学校で行っている活動を子ども達も実際に見学し、繭から糸を紡いだり、桑の葉をどれ位あげたら良いのかを目の当たりにした。その際に学んだ方法を園でも実践し、糸枠を使った紡ぎ方や牛乳パックでの紡ぎ方等様々な手法を行った。
クラフト工房LaManoの職員とその利用者が定期的に園内の機織り機の縦糸張りに来園。日常の中で園児の前で縦糸張りを見れるようにし、その都度疑問に思ったことなど直接子どもたちが聞いている。また、6月には2日間に分かれて5歳児がクラフト工房LaManoの見学に行った。そこでは機織り機や藍による染織体験をさせていただいた。園にも機織り機と藍の葉があり、そこでの体験を園内でも子どもたちが実践している。
③食 世界
毎年、給食の献立内に世界の料理を取り入れている。また、園児や保護者、職員にゆかりのある国々とオンラインにてつながることができており、今年度はマラウイ、台湾、オーストラリアと交流。それぞれの国の建造物や乗り物など子どもたちが実際に映像で見えたものから疑問に思ったことを直接質問していく形をとった。その中でも毎回出るのが食べ物に関する質問で、子どもたちが事前に調べて知るものもあれば、当日のオンラインから出てくる質問もある。マラウイの料理は、事前に献立に取り入れた。オーストラリアとは、園児の保護者のご家族とのつながりからオンラインを行い、よく食べられているミートパイが話題に上がり、給食として子どもたちも味わっている。台湾は実際に園内に田んぼを作成した園とつながり、稲を育てる上での環境に対する質問や、そこに集まってくる生き物に対しての困りごとを直接質問した。オンライン以外でも、ルーマニア出身の保護者が母国の料理“サラダ・デ・ヴィネテ(茄子のペースト)”を園児と共にクッキングし、味わうことも行った。実際に一緒に調理することで、日本にはない調理方法を味わう機会となった。
④地域と共に、第三のコミュニティづくり
正和幼稚園は、都立山崎高等学校(ユネスコスクール)・自治会・商店街のお店など、他の組織と共に、山崎の地域の居場所創りをした。高校生や正和の保育者と共に協力し合い、活動内容を決めていくことも行った。地域資源を活用しながら、活動を進めていった。都立山崎高等学校の授業に保育者が行き、ワークショップに参加することも行った。
来年度の活動計画
①田んぼの土を使った感触遊びを通して土を作る
・田植え・稲の成長と田んぼにやってくる生き物の観察・稲刈り・昨年度の様子を子どもと振り返り、鳥対策を行う・脱穀・手作業による籾摺り
収穫した米の実食・田植えに向けての土づくり
園内田んぼによる活動には保護者や地域の方を巻き込んでいく。随時、園内田んぼの変化をドキュメンテーションにまとめ、発信していく。
②日本の伝統文化を体験・実践
次年度もクラフト工房LaManoさんと織り機の縦糸張りや工房の見学、蚕の飼育や繭の活用については引き続き行い、おから・保存食の食育活動も取り入れていく。
③食 世界
引き続き園児や保護者にゆかりのある世界の国々の料理アンケートをとったり、年に2回料理をする人を呼び、子どもたちと料理する活動を行う。
④地域と共に、第三のコミュニティづくり
毎月一回冒険遊び場の開催をするとともに、園児との活動時間を今年度より多くしていったり、子どもたちが企画した内容を共に行ったりする活動を増やしていく。