2022年度活動報告
本年度の活動内容
福祉, 持続可能な生産と消費, 貧困
貧困、健康・福祉、持続可能なまちづくり、持続可能な生産と消費
昨年度まで、コロナ感染の影響により、一部の活動については大幅に縮小した形での取り組みとなった。今年度においては世の中の状況を考慮しながら少しずつ活動の幅を広げようとした。具体的には「Table For Two」の活動において昨年度はランチ販売の対象を教員のみとしていたが今年度は少しだけ生徒にも販売でき多くの生徒が直接、TFTの活動に協力できたる機会となった。また、「服のチカラプロジェクト」についても昨年度までは校内の教員が講話をしていたが、今年度はファーストリテイリングの社員の方にお越しいただき、講話を受けることができたので生徒は自分たちの取り組みが世の中と繋がっていることが実感でき、意欲的に活動できた。活動項目としては昨年度より引き続き実施しているものが多いが、今年度の特徴としては瀬戸内国際芸術祭に向けて島民の方々と共に行ったプロジェクト活動が関わった生徒の意識を大きく変えたと思う。
① 「Table For Two」については、2017年から継続して、本校の食物系列が集団調理の実習を通してランチ販売を行い一食につき20円を寄付することを年間で3回実施した。223食を売り上げ合計3,910円を寄付することができた。寄付金としては少ししか増加していないが、職員のみの販売から生徒も購入できる(協力できる)状態に戻せたことで昨年度より多くの生徒の意識を高めることにつながった。
② 「服のチカラプロジェクト」については、2014年から今年で9年目を迎え、ファーストリテイリング社と協力して9月から10月の2か月間子ども服を回収して、2,435枚、段ボール箱22箱分の古着を難民の子ども達に届けることができた。近くにある市立図書館にも協力を依頼し、回収箱を置かせていただき大変お世話になった。本校では、ESD委員というクラス役員を設置している。その委員を中心に回収のルールなどが分かるような回収箱を作り、毎週図書館などの設置場所に回収に行った。事前学習として7月に講師による難民や服の役割について講演を聞いていたので、集めた子ども服がどのような形で役に立つのかをイメージしながら活動できた。
③ 使用済みインクカートリッジの里帰りプロジェクトにより回収したインクカートリッジを各販売元の企業に送り返してそのカートリッジをリサイクルするというものである。捨てたらゴミであるが、再利用すれば資源となるわかりやすい教材であると思われる。今年度は、1箱の送付を予定している。
④ 使用済みコンタクトレンズの回収については昨年度末に7.44Kgの空ケースを回収し、提供することができた。空ケースを再資源化することで環境保全につながることや空ケースをリサイクルすることで得た収益金は日本アイバンク協会への寄付に繋がっていることを委員会活動の中で生徒に周知した。その機会が1学期のみとなったため、全校生徒に広く意識付けられなかったのが課題である。来年度はこの活動がどのようなことに繋がっているのかを広める活動も行い、多くの理解の中で回収量を増やしていけるような活動にしていきたい。
⑤ 今年度10月~11月にかけて瀬戸内国際芸術祭の秋会期が地元伊吹島で実施された。年々、人口の減少が進み、空き家が問題となっているこの島にも文化的な歴史があり、その魅力を多くの人に発信したいと島民の方々も望んでいた。その思いに応えるべく本校の生徒がツアーを企画することとなった。単に高校生目線のものにならないように何度も島に足を運び、交流を深め、島民の思いが伝わるようなコースを作成した。コースの中には本校の機会科の生徒がアーティストとコラボして作成した椅子も設置した。また、地元の食材を使って本校の食物系列の生徒が作ったお弁当も提供した。この活動を通して生徒は地元に対する思いが深まると共に地域の方々と協力してプロジェクトを行うことが地元愛を育て持続可能なまちづくりにつながることを実感した。
来年度の活動計画
来年度の活動計画
来年度は、さらに活動に対しての制限が緩和されることが期待できるため、校内外の活動を活発にしていきたいと考える。また、現在の活動は委員会や授業を中心としてのものが多いので、日常から持続可能な生活スタイルについて意識しながら主体的に行動できるような活動を取り入れていきたい。まずは、「身の回りの生活をよりよくするために」というテーマで各自が日ごろから疑問に思っていることや「こうしたらもっとよくなる」、「もっとみんなが過ごしやすくなる」という発想を大切に小さなことから改善してけるようアイディアを出していける展開を目指すつもりである。