所在地 | 〒814-0111 福岡県福岡市城南区茶山6-21-1 |
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電話番号 | 092-831-0986 |
ホームページ | http://jonan.fku.ed.jp/Default1.aspx |
加盟年 | 2010 |
2024年度活動報告
生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 健康
本校は、「持続可能な社会の実現に貢献する科学技術人材育成」を活動のテーマとして、ESDを持続可能な社会の実現に貢献する人材を育成する教育と捉え、ESDの実践を通して、生徒の高い課題解決能力と協働的に学ぶ能力の育成を目指している。
具体的には、教科横断的で組織的な教員間・生徒間・教員と生徒間の協働による授業改善を柱に、①持続可能な社会の実現を目指した探究活動・協働活動、②他団体・地域等との連携、③国際理解・国際交流に係る教育を行ってきた。
①探究活動・協働活動
本校では「ESD探究」という授業において、生徒全員が文系・理系の枠を超えて課題研究に取り組んでいる。1年次には、課題研究の基礎となる活動として即興型ディベートやSDGsについて学習する。また、協力いただいた企業等からいただいた課題に対して解決策をプレゼンテーションする活動や日常の疑問から問いを立てる活動などを通して、課題解決能力の育成を図る。2年次は、1年次に考えた問いをもとにSDGsの17の目標に関連した研究活動を行い、3年次には、発表会と論文の作成を行う。これらの活動を通して、分野横断型の社会課題を自分の課題として設定し、持続可能な社会の実現に貢献する態度と課題解決能力を育成している。
②他団体・地域等との連携
「城南高校うみつなぎ」の有志の生徒は、ビーチクリーンやフィールドワークなど、環境保全に関わる活動を積極的に行っている。九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターが主導する「九州大学うみつなぎ」の活動の参加やスタッフの方々の協力のもと、海ごみの分別・分析や啓発活動に取り組んでいる。これらの活動をもとに、取り組んだことや考えたことを動画にまとめ、特定非営利活動法人「日本水フォーラム」が主催する「ユース水フォーラム」の動画募集に応募した。さらに、「うみつなぎ」のメンバーは「ESD探究」の授業において課題研究を行い、バイオマスプラスチックの分解に関する研究や、海ごみのアップサイクルによる公園模型の作成にも取り組んでいる。
第一学年理数コースの生徒は、水産大学校の協力のもと「海洋生物観察実習」において、実際に海に入り、アマモの分布調査や魚類等の採集を行っている。これらの活動を通し、自然科学への興味・関心を喚起し、科学的なものの見方・考え方を養うともに人間と自然の在り方について考える機会としている。
③国際理解・国際交流に係る教育
本年度は、福岡県のハワイ大学交流事業として、第1学年、第2学年理数コースの生徒と希望生徒を対象としてワンヘルス講演会を実施した。ハワイ大学のサンドラ・P・チャン博士を講師としてワンヘルスに関する講義を行った。120名程度の生徒が参加し、人と動物の健康と環境の保全について学ぶ機会とした。
また、来年度入学の第1学年から、以前より交流のあった韓国の釜山長安高校と課題研究を通じた交流活動を実施する予定である。実施に向けて検討を進めている。
来年度の活動計画
次年度入学の理数コース生徒を対象とした学校設定科目「理数ゼミ」の授業において、韓国の釜山長安高校と自然やエネルギーに関する共通のテーマを掲げ、自然科学及び工学分野の課題研究を通した交流活動を行っていく。これにより課題を多面的に捉える力や生徒の国際性を育成する。次年度は交流活動実施のための事前協議等を進めていく。また、「ESD探究」では、持続可能な社会の実現にむけて社会課題について企業と連携した学習を行っていく。さらに、九州大学や福岡女子大学と連携し、より専門的な指導・助言を受けることに課題研究の深化を図っていく。そして、「城南高校うみつなぎ」の活動や福岡市科学館と連携した活動を活性化させていくことにより、校内だけでなく、地域に向けた活動内容の発信を行い、環境保全に関する啓発を行っていく。