• ひょうごけんりつひょうごこうとうがっこう
  • 兵庫県立兵庫高等学校

  • Hyogo Prefectural Hyogo High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

所在地 〒653-0804 神戸市長田区寺池町1丁目4-1
電話番号 078-691-1135
ホームページ https://dmzcms.hyogo-c.ed.jp/hyogo-hs/NC3/
加盟年 2017

2024年度活動報告

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, その他の関連分野

本校は、ESDをSDGs達成に向けた地域における課題解決型学習や国際問題に対する探究活動と捉え、「“次世代が選ぶまち”KOBEの実現-地域社会の未来を担い世界へはばたく実践者の育成-」をテーマに、全校生徒を対象に地域の産学官民(企業、大学、行政機関、地域団体など)と連携を進めながら、“ESD for 2030”に向けた永続的な教育活動ができるような体制を構築し、以下の探究的な学習活動を展開している。地域(神戸市・兵庫県)における課題解決や目標達成に貢献しようとすることは、地域に根差した複眼的視点を持つ人材を育成につながり、意義のあることであると考えている。また、SDGsに関連づけた活動を行うとともにSTEAM教育にも注力したカリキュラムを編成することで、地域の課題に対して新たな価値を創造できる人材育成プログラムを開発している。

 

<実践内容>

Ⅰ 総合的な探究の時間

・1年生

320名(創造科学科を含む)を対象に国内外で活躍する外部講師を招聘し、キャリアデザインやアントレプレナー、学問分野研究、探究学習の手法やSDGsテーマにした講演会を実施した。また、STEAM教育の一環として「society5.0」について多角的な視点から学習し、動画作成に取り組んだ。

・2年生

普通科280名を対象とし、「神戸2025ビジョン」に基づいた次期マスタープランから大テーマを7つ設定し、SDGsの各視点に基づく地域(神戸市・兵庫県)課題に対する探究学習をグループまたは個人単位で実施し、中間発表として成果をスライドで発表した。

・3年生

普通科280名を対象とし、SDGsの視点に基づく地域課題探究をグループ単位で実施し、完成発表として成果をポスターで発表した。完成発表会においては、専門家を招聘し、グローカルとESDの観点から講評いただき、卒業後も持続する主体性と対話力と探究心を育んだ。

 

Ⅱ 学校設定科目「創造基礎L」「創造基礎S(理数探究)」「創造応用Ⅰ・Ⅱ」「DS概論」

・「創造基礎S(理数探究)」(創造科学科1年)

基本的な実験、観察等の研究手法やデータの扱い方を実践的に学ぶとともに、自然科学の課題に目を向け大学院生のサポートを受けてグループ研究を行った。研究内容を日本語、英語を用いて発表し、外国人留学生との交流会も行った。

・「創造基礎L」(創造科学科1年)

最前線で活躍する専門家の講義を通して「ローカル・ナショナル・グローバル」な社会問題を考察した。また、地域の社会問題に目を向け、行政や自治体等のサポートを受けてフィールドワークや実践活動を行ったり、アントレプレナーとキャリア教育を兼ねてビジネスアイデアコンテストに参加するなど、地域や社会との接点に重点を置いた。

そのほか、有志生徒を実行委員として、神戸市内の他校の高校生と協働で「長田区・高校生鉄人化まつり」を企画・運営する等、地域の活性化に貢献した。

・「創造応用Ⅰ・Ⅱ」(創造科学科2・3年)

2年生で自然科学および文理融合分野における探究活動を行った。SDGsに沿った諸課題や、身近な自然科学について、大学の先生方や大学院生と議論を重ねながら研究を進め、スライドならびにポスターを作成し、学会や大学といった校外で積極的に探究発表を行っており、留学生を対象にした発表会では英語でポスター発表を行った。3年生では研究成果の完成発表に加え、論文を作成し、進路実現に向けて発展的な学習に取り組んだ。

・「DS(データサイエンス)概論」(普通科2年)

1・2学期は、地域のオープンデータを分析したり、身近なテーマで対話型論証を行うなど、探究活動の質を向上させるために学習を行った。3学期は、SDGsならびにウェルビーイングを意識した施策を神戸市に提言することを目的に、3人グループになってプレゼンスライドを作成した。

なお、Ⅱにおける学習活動過程において、本校の地域連携コンソーシアムである神戸市企画調整局及び長田区や京都大学、大阪大学、神戸大学、兵庫県立大学、同窓会の方々から指導・助言をいただいている。

 

Ⅲ ベトナム研修

第2学年希望者を対象に、ベトナムハノイを中心とするエネルギー問題にまつわる研究施設等を現地の高校生とともに見学して回った。また、現地の高校生と探究交流会を行い、現在取り組んでいる探究活動をお互いに報告し、グループに分かれて共通テーマで話し合った内容を発表した。

 

Ⅳ 留学生との交流会

・探究発表

創造科学科における探究発表として、留学生を招聘し、英語で探究発表と質疑応答を行う機会を設けている。本年度においては、「創造基礎L」と「創造応用Ⅰ」で英語発表を行っており、コミュニケーション力と多様性の育成につながった。

・インターナショナルデー

全学年希望者を対象に、9月と1月の2回、大学留学中の学部生15名(ベトナム、タイ、トルコ、インド、インドネシア・マレーシア・モンゴル他)を招聘し、英語でのコミュニケーションを通じて語学学習・多文化理解を目的とした交流会を行った。グループになって自己紹介にはじまり、趣味から国際問題まで幅広いテーマで意見交換を行った。

・台湾国立竹北高級中学との交流

12月、台湾国立竹北高級中学の生徒30名が来校し、授業や部活動で本校生徒と交流した。事前学習として、10・11月に1回ずつオンラインでSDGsに関する発表とグループトークを行った。日本の文化や日常生活を紹介する中で、多くの生徒が小さなアンバサダーとしての自覚を持ち、自発的にコミュニケーションを図り、両国の親善を深める機会となった。2校間の教育交流に関する覚書を交わし、今後も定期的に交流の機会を持つことになった。

来年度の活動計画

2025(令和7)年度においては、地域機関(大学、行政機関、団体・企業)と連携を強化し、ウェルビーイングの視点に基づくテーマについて探究活動(講演会の実施、個人・グループ課題研究)を行う。地域でのフィールドワークを実施する際、持続可能な活動にするうえでの課題を改善し、研究内容を地域実践にまで発展させたい。国際理解教育については、発展途上国からの外国人留学生との交流活動(使用言語は英語または日本語)を行うほか、交流協定を締結しているベトナム国家大学ハノイ校自然科学高等学校と自然科学分野の協働研究を実施したいと考えている。

加えて、学校独自の海外研修として9月イギリス研修と3月オーストラリア研修を実施する。そのほか、10カ国程度の外国人学生との交流会を2回、台湾国立竹北高級中学との交流を2回、フィンランド・東ヘルシンキ音楽院の生徒80名との交流および吹奏楽部との合同演奏会なども計画しており、国際的な視点を持って世界で活躍する人材を多く輩出したいと考える。

過去の活動報告