所在地 | 〒720-0843 福山市赤坂町赤坂7267番地2 |
---|---|
電話番号 | 084-951-1009 |
ホームページ | http://www.edu.city.fukuyama.hiroshima.jp |
加盟年 | - |
2024年度活動報告
環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費
目指す子ども像として、教育目標「21世紀型“スキル&倫理観”を身につけた生徒の育成」を掲げ、取組を進めている。具体的な学習としては、株式会社「教育と探求社」の探究学習プログラム、クエストエデュケーションを教材として取り入れた。この活動の中で、自分たちを取り巻く環境はどのようなものか、互いを認めて生きていくためのよりよい活動とはどのようなものかなど、気づいたことや考えたことを振り返り、さらに新たな課題を見つけだし、次の活動につなげる取組を行った。また、生徒会活動や各教科とも関連づけて考えたり、異学年交流を仕組んだりしながら、より深い学びができている。
〇1学年「困っている人を見つけ、その人を笑顔にするための方法について考える」
「住み続けられるまちづくりを」を軸に、クエストエデュケーション(ソーシャルチェンジ)を活用した。まず、自分たちが暮らしている街の中で、困っている人を出し合い、困っている人の課題(背景)を探った。次に、出し合った課題の解決策を考えた。出し合ったアイデアを否定せず、どのような考えも受け入れることで、新たな解決策を見つけ出す学習を進めた。この活動の中で、社会課題に挑戦しているチェンジメーカーという方たちの活動を知り、さらに自分たちのアイデアをブラッシュアップしていった。生徒同士で意見を出し合い、話し合うこと通して、自分の考えを相手にわかりやすく伝えるための工夫も考えて発表がすることができた。
〇2学年「働くことの意義を知り、体験先の魅力プロデューサーになる」
「働きがいも経済成長も」を軸に、クエストエデュケーション(ジョブトライアル)を活用した。まず、仕事の適性チェックを行い、自身の長所と短所と向き合った。その後、職場体験先を決め、企業理念や所在地など必要な情報を集めたり、マナー講座を実施して、社会人としての身だしなみや電話のかけ方などを身につけたりした。3日間の職場体験では、自分が立てた目標の達成に向けて積極的に活動する中で、働くことの意義に迫ることができた。また、それだけにとどまらず、働いている人や利用している人にインタビューを実施し、体験先の魅力を見つけ、紹介ポスターを作成することを通して、地域社会に貢献しようとする気持ちや表現力を高めることができた。
〇3学年「自分と向き合い、想像力・表現力を高める」
広島県教育委員会『15歳の生徒に身に付けておいてもらいたい力』を育成することをねらいとして、「認識する力」「選択する力」「表現する力」のうち、「表現する力」に焦点を当て、クエストエデュケーション(マイ・ストーリー、ザ・ビジョン)を活用した。マイ・ストーリーでは、日本経済新聞『私の履歴書』をもとに、先人の生き方を読み取り、自身の過去を振り返り、中学校卒業後の自分の生き方を探求した。家族や友達にインタビューすることも仕組み、発表原稿を作成し、伝え合う活動を通して、表現力を磨くことができた。ザ・ビジョンでは、社会で活躍する大人の構想(ビジョン)を知り、自身と向き合い、大切にしている価値観に気づき、自分の生き方やあり方を探究した。25歳の自分を想像して、生徒1人ひとりが人生のビジョンを伝え合い、互いの発表を評価し合う活動を通して、さらに表現力を高めることができた。
〇国際理解・平和・人権
1学年英語科の授業の一環として、平和ポスターを作成した。2025年(令和7年)5月17日より福山市で開催される世界バラ会議に向けて、思いやり・優しさ・助け合いの心をもち、豊かな国際感覚を育成することをねらいとした。英語のメッセージを入れることで、より多くの人々に平和への思いを届けたいと考え、工夫を凝らしたポスターを作成した。さらに、ヒロシマ・ナガサキについても改めて学習し、平和な社会を構築するためには自分たちの行動が大切であることを深く考えることができた。その中で、自分たちの身のまわりにある差別やいじめを許さないとする行動をとることから始めたいという意欲が高まった。
全学年で、人権を尊重し、平和を願うメッセージを作成した。思いやり・優しさ・助け合いの心をもち、恒久の平和を実現しようとする態度を育成することをねらいとした。そのメッセージは、2024年(令和6年)8月17日にピースメッセージ@ぬまくまで、ツリーやキャンドルに活用された。
また、2017年(平成29年)12月20日に「福山市こころをつなぐ手話言語条例」が施行されたこともあり、1学年道徳科の授業の一環として、3月には福山市手話出前講座を実施する予定である。手話を体験することを通して、聴覚障がいをもつ人への理解を深め、思いやり・優しさ・助け合いの心をもち、共生社会の実現に努めようとする態度を育成することをねらいとして、1人ひとりの人権意識を高めていきたい。
来年度の活動計画
今年度と同様に、探究学習の手法を用いて、総合的な学習の時間で、各学年でSDGsにせまる計画を立て、実施する。また、カリキュラムを見直し、他教科の学習内容との関連性を意識して、各教科でもSDGsにせまる計画を立て、実施する。
テーマ:SDGsを視点にふるさと福山について考え、よりよい地域社会をつくるために行動する
〇1学年「地域社会に貢献しようとする意欲を高める」
福山市手話出前講座を通して、身のまわりにいろいろな背景をもつ人がいることに気づく。その上で、職場体験に参加することで、人権や福祉などの視点を踏まえて、「働くこと」の魅力や意義を考える。
〇2学年「客観的に地域社会を捉え直し、課題を見つける」
企業から与えられるミッションに挑むことを通して、持続可能な生産と消費の視点をもって、企業が社会に生み出す価値を考える。また、その中で、東京の研修旅行では、アンケート調査や企業訪問を行い、都市と地方を比べて、「働くこと」についてさらに深く考える。
〇3学年「地域社会に貢献する活動を考え、実行する」
地域の課題に注目し、情報を集め、解決に向けて取り組む。
(例)環境の視点を踏まえた地域ボランティア、安全マップづくりなど
地域貢献活動で出会った大人が大切にする価値観や社会で活躍する大人の構想(ビジョン)とふれあい、中学校卒業後のビジョンを思い、自由に表現する。
〇Rose&Peace教育
2025年(令和7年)5月17日より開催される世界バラ会議にあわせて、カリキュラムに位置づけ、各教科で平和と関連づけて取組を計画し、実施して、総合的な学習の時間の学習内容とつなげる。