2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解, 平和, 人権

 本校は,福山市がめざす「福山に愛着を持ち,変化の激しい社会をたくましく生きる子ども」の育成に向け,「主体的に学ぶ児童の育成」を学校教育目標として日々教育実践を積み重ねている。その中で,50年の歴史を誇る難聴教育を核にしながら「人を大切にする」教育に力を入れている。そのため,ESDを「思いやりのある社会づくりの担い手としての基礎的な自己形成の場」と捉え,身近な生活を題材にした「人とのコミュニケーション」に係るESDの実践を通して,「主体性」及び「課題発見・解決力」を育成することを目標とした。
具体的には,主に生活科・総合的な学習の時間・外国語活動を柱に,①人権・平和に係る活動②国際理解に係る学習・活動を行った。発達段階に合わせて学区(1・2年生)・市(3年)・市や県(4年)・外国(5・6年)とその学習対象を広げながら,児童の意欲向上と活動の自発的な計画・実施へとつながるよう「カリキュラムマップ」を作成し,他教科・領域及び学校行事等とリンクさせながら計画的に進めている。

 

①  人権・平和に係る学習・活動

<3年総合的な学習の時間「昔の遊びを体験しよう・伝えよう」>
 身近な「遊び」をテーマに,今と昔の暮らしの違いや昔の人の工夫などを学び,交流を通してふるさとやそこに住む人々の素晴らしさに気づく学習を行った。地域のお年寄りをゲストティーチャーとして招き教えていただく「昔の遊び体験会」や,学んだことを次の世代にも引き継ごうと今度は自分たちが指導役となって遊びを伝える「幼稚園との交流会」の企画・実行から,思いやりの大切さを学ぶことができた。

  【「折り紙」の調査・発表】     【竹水鉄砲の体験】     【園児にコマの技を伝授】

4年総合的な学習の時間「平和について考えよう」>
 
太平洋戦争時に起きた福山空襲や広島の原爆による被害・その後の復興について,地域の方からの聞き取りや資料館等の見学をもとに学習を行った。そして自分たちが深めた思いを広く地域の方々に伝えようと,全校平和集会・西幼稚園児への折り鶴指導・学区民バザーや中学校区学習交流会での発表など様々な活動を企画し,実施した。学習発表会でも平和への思いを歌にのせ,保護者・地域の方々に披露した。

【地域の方から聞き取り】 【市人権平和資料館見学】 【全校平和集会を実施】

②  国際理解に係る学習・活動

5年総合的な学習の時間・外国語活動「福山子ども国際アカデミーに参加しよう」
 福山青年会議所が主催する「福山子ども国際アカデミー」で外国の子どもたち(ドイツ・台湾・モンゴルなど)と交流する活動を軸に,そのために必要な日常英会話や文化の理解,日本の子どものことを知ってもらう交流会の企画・準備・運営,市内の他小学校との実践交流発表会などを通して,「地球市民」としての意識や自国及び他文化への関心を高めるとともに,共生にはお互いの深い理解が必要であることを体験的に学ぶことができた。

【青年会議所の方と学習】 【交流会(浴衣・法被で縁日)】  【他校に取組を紹介】

6年総合的な学習の時間・外国語活動「外国の方に日本のよさを伝えよう」
 学区にある福山城や文化ゾーンについてフィールドワークや聞き取りなどで調べ自分たちの街の歴史や日本文化について深く学びまとめるとともに,その内容を市内他小学校との相互交流やインドネシア教育訪問団・市内の全ALT訪問時に積極的に紹介・交流するなど,ふるさと福山・日本のよさを伝える活動を行った。学習発表会では他国の文化「ゴスペル」にも挑戦し,児童・保護者・地域の方々にその素晴らしさを伝えることができた。

【フィールドワーク】    【インドネシアの方と交流】  【「ゴスペル」にも挑戦】

来年度の活動計画

今年度も様々な形で「人との交流」の場を設定し,主体的・体験的な課題発見・解決型の学習にすることで,「自分や相手のよさを理解すること」「自分や相手を思いやり大切にすること」「思いをうまく伝えあえるコミュニケーションスキル」についての児童の力を向上させてきた。
来年度も今年度同様,ESDを「思いやりのある社会づくりの担い手としての基礎的な自己形成の場」と捉え,身近な生活を題材にした「人とのコミュニケーション」に係るESDの実践を継続・充実させていきたい。

【地域の方に様々な文化を学ぶクラブ活動(琴・茶道・華道・手話・百人一首)】