2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・地域の文化財等, 平和, 福祉, 世界遺産・地域の文化財等

本校は,福山市がめざす「福山に愛着を持ち,変化の激しい社会をたくましく生きる子ども」の育成に向け,「主体的に学ぶ児童の育成」を学校教育目標として日々教育実践を積み重ねている。その中で,52年の歴史を誇る難聴教育を核にしながら「人を大切にする」教育に力を入れている。そのため,ESDを「思いやりのある社会づくりの担い手としての基礎的な自己形成の場」と捉え,身近な生活を題材にした「人とのコミュニケーション」に係るESDの実践を通して,「主体性」及び「課題発見・解決力」を育成することを目標とした。

具体的には,主に生活科・総合的な学習の時間・外国語活動を柱に,①人権・平和に係る活動,②国際理解に係る学習・活動,③世界遺産や地域遺産等に係る学習・活動を行った。発達段階に合わせて学区(1・2年生)・市(3年)・市や県(4年)・国内外(5・6年)とその学習対象を広げながら,児童の意欲向上と活動の自発的な計画・実施へとつながるよう作成した「カリキュラムマップ」をもとに,他教科・領域及び学校行事等とリンクさせながら計画的に進めている。

①  人権・平和に係る学習・活動

<3年 総合的な学習の時間「すごいぞ!ぼくらの遊び名人!」>

身近な「遊び」をテーマに,今と昔の暮らしの違いや昔の人の工夫などを学び,交流を通してふるさとやそこに住む人々の素晴らしさに気づく学習を行った。地域のお年寄りをゲストティーチャーとして招き教えていただく「昔の遊び体験会」や,学んだことを次の世代にも引き継ごうと今度は自分たちが指導役となって遊びを伝える「幼稚園との交流会」の企画・実行から,思いやりの大切さを学ぶことができた。

    

【昔の遊び体験会】                 【幼稚園との交流会】

<4年総合的な学習の時間「平和について考えよう」>

太平洋戦争時に起きた福山空襲や広島の原爆による被害・その後の復興について,地域の方からの聞き取りや資料館等の見学をもとに学習を行った。そして自分たちが深めた思いを広く地域の方々に伝えようと,平和集会や他学年への折り鶴指導,学習内容を動画にまとめて中学校区の小学校と互いの学びについて交流するなど様々な活動を企画し,実施した。

    

【地域の方からの聞き取り】     【広島平和記念資料館の見学】      【平和集会を実施】

②  国際理解に係る学習・活動

<5年総合的な学習の時間「福山の魅力再発見」>

福山の特産物や名所などの認知度が高いことを知り,福山の魅力を多くの人に知ってもらいたいと考えた。まだ知られていない福山市の魅力についてより多くの人に広めていきたいとの思いをもち,自らが思う福山の魅力をプレゼンテーションにまとめ,学級内で発表し合った。今後,より多くの人に伝わる発信方法を考え,発信していく。

 

【学級でのプレゼンテーションの様子】

 ③  世界遺産や地域遺産等

<6年総合的な学習の時間「(京都の)歴史を探ろう」>

修学旅行では京都へ行き,数多くの世界遺産に触れてきた。グループ分かれて見学してきた歴史的建造物について,学んできたことを5年生に向けて発表し,学びを深めることができた。その後,自分たちの住む地域の文化遺産について,多くの人に知ってもらいたいという思いから調べ学習をする等,探究的に学習を進めているところである。

  

【修学旅行の様子】                  【5年生への発表の様子】

来年度の活動計画

今年度も様々な形で「人との交流」の場を設定し,主体的・体験的な課題発見・解決型の学習にすることで,「自分や相手のよさを理解すること」「自分や相手を思いやり大切にすること」「思いをうまく伝えあえるコミュニケーションスキル」についての児童の力を向上させてきた。

来年度も今年度同様,ESDを「思いやりのある社会づくりの担い手としての基礎的な自己形成の場」と捉え,身近な生活を題材にした「人とのコミュニケーション」に係るESDの実践を継続・充実させていきたい。