• ふくいこうぎょうだいがくふぞくふくいこうとうがっこう
  • 福井工業大学附属福井高等学校

  • Fukui Senior High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野登録なし

所在地 〒910-8505 福井県福井市学園3-6-1
電話番号 0776-29-7880
ホームページ http://www.fukui-ut-fukui-h.ed.jp/
加盟年 2012

2024年度活動報告

活動分野

文化多様性, 国際理解, 平和, 福祉, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、「日本民族の歴史と伝統とに根ざした愛国心と節義を重んずる人格の育成」「科学技術の研鑽」「人類社会の福祉への貢献」を建学の精神として「人間教育」「学力向上」「主体性の育成」「個に応じた進路指導」「家庭・地域との連携」を教育目標としている。以下の3つの項目をスクールミッションとして掲げ、教育研究部を中心に、本校独自の教育プログラムを開発し、ESDを意識した教育活動の研究・実践に努め、活動に取り組んでいる。

・基礎・基本的な知識・技能および思考力・判断力・表現力を伸ばし、主体性や学びに向かう力、さらに人

間力を養い、人類社会に貢献できる人材を育成する。

・グローバル化の進展に伴い、ユネスコスクールとしてのESD教育を推進し、英語力やコミュニケーショ

ン力、および地球規模の問題の解決に必要な能力や態度を身につけ、日本と世界をつなぐ国際人を育成す

る。

・地域のさまざまな機関と連携し、持続可能なまちづくりや地域活性化の一端に寄与することで、地域を担

う人材を育成する。

 

(1)地球市民および平和と非暴力の文化の実現へ向けた取組み

本校は毎年、緑の羽根共同募金と赤い羽根共同募金の活動を行っているが、今年度は高校祭で各クラスやクラブが模擬店を出し、その売上金を能登への義援金として県の共同募金会に寄付した。さらに今年度は、生徒たちが輪島市門前町を訪れ、炊き出しボランティアを行い、被災者の方たちと直接交流することができた。

また、例年伝統行事の継承活動として実施していた七夕やひな祭りを、昨年度から特別支援学校や介護施設、保育園・幼稚園での生徒会企画の交流ボランティア活動として実施したが、好評であったため今年度もボランティア活動として実施した。

年々、生徒のボランティア活動に対する意識の高まりが見え、社会福祉法人「足羽福祉会」が主催する「足羽川ふれあいマラソン」、「福井しあわせパラ☆スポーツデー」「ふくい桜マラソン」などの外部ボランティア活動に多くの生徒が参加している。さらに、本校の茶道部がユネスコチャリティー茶会に参加し、その売上金を能登に寄付したり、写真部が地元の祭りの記録写真撮影を手伝ったり、地域に貢献する活動にも取り組んでいる。校内ボランティアとしては、毎年3月に、全校生徒が参加する学校周辺の清掃ボランティア活動を実施しているが、今年度は清掃活動に限定せず、クラスごとにボランティア活動を企画し、さまざまなボランティア活動を実施する予定で、計画を進めている。様々なボランティア活動に触れさせることで、生徒たちのボランティアへの意識や企画力、実践力の伸びを感じている。

本校では、平和教育にも取り組んでいる。毎年、2年生約500名が、修学旅行で「長崎平和記念公園」「長崎平和記念公園」「知覧特攻平和会館」を訪れている。事前に訪問地について学習し、訪問地に関する映画鑑賞などを通して修学旅行で長崎や知覧を訪問する意図や目的を学んだあと、「知覧特攻平和会館」では、戦争体験者の講話をお聞きする機会を設けている。今年度も、2月に修学旅行を実施し、平和教育を行う予定である。

(2)持続可能な開発およびライフスタイルの実現へ向けた取組み

教育研究部を中心に、生徒自身が課題を発見し、解決できるスキルを身につけられるような探究活動プログラムを作成した。1年生の前期には、キャリア教育を推進し、生徒自身が自分の能力や適性、学びや職業、ライフイベント(結婚、出産、育児等)を総合的に考え、主体的に将来を選択する能力・態度を身に付けるためのライフプランニングに取り組んだ。後期には、課題発見、仮説設定,データ分析,プレゼンテーション等の探究学習に関わるスキルの習得に向けたプログラムに取り組んでいる。2・3年生は身近な題材から社会的な課題を見出し,解決しようとする資質・能力の育成を目指し、学科ごとに活動を設定して活動を進めている。生徒は個人やグループでそれぞれのテーマを設定して探究活動に取り組み、その成果をパワーポイントやポスターにまとめて,校内発表会で発表する予定である。また、生徒の活動成果を保護者懇談会にてプレゼンテーション形式で保護者に発信する予定である。生徒自身は活動前と活動後にルーブリック評価を実施し、自身の成長を可視化し、活動の点検や質の向上を図っている。

学内での探究活動を活発化させるにつれ、外部の活動に参加する生徒も出てくるようになった。福井市が、自身を取り巻く環境に目を向ける機会が少ない高校生に、興味・関心のあることを通じて「福井」を再認識し、このまちに暮らすこと、新しい暮らし方を考えさせるために開校している「福井市×高校生 ワクワク学校事業『コノマチクラス』」に参加し、他校生と交流を深めながら、福井市の活性化について考え、発表した。また、World Youth Meetingに参加し、台湾の生徒と共同で「SDGs 世界平和を求める生き方」についてプレゼンテーションを行った。

 

(3)異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重へ向けた取組み

本校は、オーストラリアに2校、タイに3校、モンゴルに1校の姉妹校を持ち、様々な交流活動を行っている。「オーストラリア姉妹校交換留学」では、4月に姉妹校の生徒が来校し、10月に本校の生徒が姉妹校を訪問した。それぞれ姉妹校での授業参加や、ホームステイを通じた文化交流を行った。姉妹校の生徒が来日した際は、福井の越前和紙漉き体験をしたり、永平寺参禅を行ったり、福井の文化に触れる機会を設けた。本校生徒がオーストラリアを訪問した際は、地元に古くからあるマーケットや農場を訪問する機会を設け、現地の生活や文化への理解を深めた。2学年が2月に行う修学旅行でも、それぞれの姉妹校を訪問し、交流する予定である。今年度はさらに、タイとモンゴル姉妹校から、さらなる留学制度の活性化を目的に短期で生徒が来校し、看護科体験やクラブ交流、文化交流を行った。

本校ではタイ、モンゴルからの長期留学生も受け入れている。今年度は1年生から3年生まで、タイから4名、モンゴルから3名の生徒が在籍し、日本人生徒とともに学習に取り組んでいる。さらに、ザンビア、セネガル、中国からの留学生や、地元のロータリークラブの依頼を受け、アメリカ、スイス、ブラジルからの留学生も受け入れ、それぞれ学習やクラブ活動に積極的に取り組んでいる。また、来年度に向けて海外留学生入学試験を実施した。留学生がスムーズに日本での生活や学習に入れるよう、日本語学習の授業を設けたり、卒業後にさらに日本での進学を目指す生徒のために、JLPT(日本語能力検定)やEJU(日本留学試験)に対応した日本語補習を実施したりしている。

 

(4)その他

本校では、クラブ活動を積極的に行っており、生徒たちの健康や食事に関する意識を高める活動も行っている。福井工業大学の教授の協力を得て、女子サッカー部対象の「スポーツ栄養学講座」を実施したり、男女バレーボール部を対象に「勝ち飯講習会」を実施した。

また、女子バスケットボール部では、インクルーシブ教育にも目を向け、「デフバスケ教室」を実施し、障がい者スポーツについて学ぶ機会を設けた。

来年度の活動計画

今年度は、教育研究部を中心にこれまでの活動を継続しながら、活動後に生徒にアンケートを実施し、検証しながら活動を進めてきた。年度末には、本校教育目標の達成度を数値化するためにルーブリック評価を実施し、例年行っている活動の見直しを行い、活動の精査と改良し、生徒の活動に活かす予定である。また、本校が所属する学園が実施している中期計画に則って、学園内の各学校種との連携を図るだけでなく企業や他大学などとも連携し、生徒の活動をさらに活性化させる計画立案、実施を行っていきたい。

過去の活動報告