• ちのしりつえいめいしょうがっこう
  • 茅野市立永明小学校

  • Chino Municipal Eimei Elementary School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野登録なし

所在地 〒391-0002 長野県茅野市塚原1-9-1
電話番号 0266-72-2207
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加盟年 2017

2024年度活動報告

活動分野

環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困

本校は2017年度にユネスコスクールに認定され、学校目標の『相手に生きる私』を、今までの教育活動をESDの視点で捉え直し、「つむぎ合い」を中心にすえて取り組んできた。「つむぎ合い」とは、「ひと、もの、こと」との関わりを大切にしてきた永明小学校の伝統的な考え方である。

具体的には、①書き損じはがき集めに係わる活動、②「縄文科」学習、③SDGsを意識した学習、④地域の自然と関わる活動、⑤ユネスコスクールのロゴを使って各通信の発信 を行った。

①書き損じはがき集めに係わる活動

回収ボックスを昇降口に置き、1月下旬まで回収。世界には公的教育を受けられない小学生がいる事実を知り、自分ができることから行動に移そうとする姿を育むことができた。

②茅野市では二体の国宝土偶が出土していることから、市内全小中学校で「縄文・市民科」学習に取り組んでいる。

一例では、1学年では縄文の人々の暮らしに興味をもち、どのような暮らしをしているのかを考えた。その中で土偶がなぜ作られたのかに思いを寄せ、「魚がたくさん捕れるように」「赤ちゃんが元気に生まれるように」などの願いを込められて作られていることをしった。そして自分たちもオリジナルの縄文の土偶を作りたいと考え、駅前や広場にある仮面の女神や縄文のビーナスを見に行き、模様を観察し、一人一人オリジナルの模様の土偶を作った。縄文に生きた人々の願いを感じながら自分たちの願いを込めて模様を考えていく子どもたちだった。

③SDGsを意識した学習

3学年の1クラスは、諏訪地域で昔から飼育されてきた「カイコ」の飼育をした。カイコを飼育していく中で繭を作った後、成虫にならないように命を止めなければならないのだが、生きているものを殺したくないという気持ちや、繭を利用した活動をしたいと思う気持ちとのせめぎ合いをし、命をもらって自分たちが生きているということに気づいた。また昔の人たちが、カイコのフンや食べ残しの葉っぱまで無駄なく使うことを知り、自分たちの身の回りにある資源を有効に活用していくことを意識するようになった。

5学年の1クラスは、地域のリンゴ農園に出かけていき、リンゴの摘果や消毒、葉むしりなどの活動をいっしょにやり、作物を育てていく活動をした。そして収穫したリンゴを使って、シードルを作ったり、ゼリーを作った。また、余ってしまうリンゴを有効活用するためにどうすればいいか考え、ドライアップル作りなどをした。

④地域の自然と関わる活動

1学年は、秋に地域にある「永明寺山」に遠足に行った。永明寺山ふれあいの森を創る会の方々に、道案内をしていただき、途中で見どころや草木のこともお話しいただき、自然に親しんでいた。生活科の学習でリース作りをするとき、拾ってきた松ぼっくりやどんぐりを使おうとアイデアが浮かぶ子もいた。生活科の中で永明寺山の自然を身近な生活とつなげて活動している。

5学年では、永明寺山に愛着をもてるように、苗木の植樹に行った。同じ中学校区の米沢小学校の5年生と協力して活動を行った。自分たちの手で植えたことによって、木々の生長を楽しみにする子どもたちの姿が多く見られ、永明寺山に対する思いを深めることができた。

⑤学校だよりや学年学級通信等にユネスコスクールのロゴを掲載し、児童や保護者、地域の方にユネスコスクールであることを広く発信した。

来年度の活動計画

ESDの理念や「持続可能な開発目標(SDGs)」を職員に周知し、学習活動や行事のねらいを角度づけしていく。具体的には、学年別指導計画をSDGsの視点がねらいとなっているものを、シンボルマークで示す。また、生活科および総合的な学習の時間を学級の中核活動にすえ、各教科横断的なつながりを付け加え、ESDカレンダーを作成し、SDGsを意識して授業を展開する。

全学年が縄文科の学習を通して、縄文土器や土偶に興味をもったり、どんな暮らしをしていたのか思いを馳せたりする。知恵を働かせ、協力して生活していた素晴らしさについて、体験を通して学ぶ。

ユネスコ協会の取組として行っている書き損じはがき回収に引き続き協力していく。

これからも継続して地域の方々や普段関わりのない方々と活動することは、子どもたちの見方や考え方を大きく広げる。「ひと・もの・こと」を意識して活動していくことを通して自ら進んで地域と関わる活動を通して今後も引き続き、外部とのつながりを大切にしていく。また、諸外国について学ぶ機会を、講演会や社会の授業、平和学習などを通して行っていきたいと考えている。

過去の活動報告