• あわしまうらそんりつあわしまうらしょうちゅうがっこう
  • 粟島浦村立粟島浦小中学校

  • Awashimaura Municipal Awashimaura Primary/Secondary School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野海洋, 環境, 文化多様性, 国際理解, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育

所在地 〒958-0061 新潟県岩船郡粟島浦村162番地
電話番号 0254-55-2136
ホームページ https://www.awashimaura.ed.jp/
加盟年 2015

2024年度活動報告

活動分野

環境, 文化多様性, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育

粟島浦小中学校は、日本海に浮かぶ人口約300人の離島にある。島内に高校はなく、中学校を卒業し進学する際には、家を離れ、本土で生活することになる。15歳で自立を求められるため、9年間を見通した社会性の育成が求められている。

そこで、当校では、目指す児童生徒の姿を「何事にも主体的に取り組む児童生徒」とした。総合的な学習の時間や特別活動の時間を中心に「地場産業と関連づけた体験学習」「他地域の学校との交流学習」「地域を知り、地域を守る学習」を行っている。また、中学校を中心として海洋教育を推進し、海をテーマにした活動や総合学習を教科横断的な視野に立ちながら実践している。こうすることで、「海に囲まれた粟島を深く理解し、ふるさと粟島を誇りに思う子供」の育成を目指している。

①地場産業と関連づけた体験学習

ア わかめ採り(小中学校合同)

島伝統の地場産業であるわかめ養殖を、毎年、わかめ巻き(11月)、収穫(4月)、販売のサイクルで体験している。今年度も4月のわかめ収穫の際には、保護者や地域ボランティアの協力を得ながら活動を行った。50年以上の歴史がある「わかめ採り」は、親や祖父母世代が体験してきたものであり、ボランティアで参加してくださる地域の方すべてが講師である。この体験を通して「海の恵み」を深く実感している。

イ 魚釣り体験・タコ獲り体験(小学校)

クラブ活動の時間を活用し、粟島ならではの魚釣り体験(6月)、タコ獲り体験を行った。釣った魚を捌いて料理にしたり、獲ったタコを粟島の伝統料理にしたりと「海の恵み」を実感できるようにしている。

ウ 枝豆の栽培体験学習(中学校)

学校の近くに畑を借りて、粟島で多く栽培されている枝豆「ひとり娘」を栽培している。種まきを全校生徒で取り組み、中学生を中心に草取りや収穫の活動も行ってきた。

エ 大謀網漁体験(中学校)

地元漁師さんの御厚意で「大謀網漁」の体験活動を行っている。乗船し、網を引き、獲れた魚の選別を行うなど、日ごろできない貴重な体験をとおして、生徒たちは漁業について深く関心をもつとともに粟島の魅力に気付き、郷土愛を育むことができた。漁から出荷までの一連の活動を通じて、地域の方々や保護者と触れ合い、人間関係を深めながら粟島の産業について学ぶ貴重な機会であった。

②他地域の学校との交流学習(小学校、中学校)

小学校は年2回、中学校は年1回、他校を訪問している。普段は少人数で

学び活動している児童生徒にとって、大人数の中で活動する経験をし、交流することをとおして社会性を育成することができた。また、オンラインを活用し、遠隔での交流学習も積極的に行っている。

③地域を知り、地域を守る学習

ア 粟島の浜清掃活動(小学校、中学校)

6月、小中学校で組織される児童生徒会が主体となって清掃活動を行った。自分たちが水泳授業で使用したり、海水浴で賑わったりする粟島の浜をいつまでもきれいに保ちたいという願いを込めての活動である。活動では、空き缶や空き瓶、漂流物など、様々なごみが捨てられていたが、これらのごみを一つ残らず拾うことができた。この活動をとおして地域の自然を自分たちの手で大切にしていこうという意識の高揚が見られた。

イ 粟島の海の美しさを学ぶ学習(小学校、中学校)

粟島自然体験学校の方を講師に招き、カヌーやシーカヤックの体験教室を行った。これにより海洋教育がより一層推進され、小学生と中学生全員が粟島の海の美しさを体感することができた。

ウ 粟島の「よさ」を知り、発信する活動(小学校、中学校)

小学校では「粟島の伝統」をテーマに総合的な学習の時間を行っている。伝統芸能や伝統料理など、粟島にはたくさんの魅力的なものがある。それを知り、その「よさ」を実感することで、動画にしたり、スライドにしたりすることで発信している。

中学校では総合的な学習の時間において「粟島の魅力」や「島の発展」を追求している。中学1年生は、粟島のすばらしさを「見る」、「知る」ことから始まり、粟島の魅力の一つである「海」について地域の方へのインタビューや関わりをとおして、その魅力や問題点について考えた。また、中学2年生は粟島の特産物である「一人娘」という大豆の収穫に取り組んだ。地域の方々から大豆の栽培方法を指導していただき、栽培体験をとおして粟島の伝統的な生活様式と大豆を使った食文化について学んだ。そして3年生は、粟島の発展に向けて、まずは「粟島に来てもらう」、来てもらうためには「粟島を知ってもらう」、知ってもらうためには「SNSを活用する」という考え方から「粟島のよさをSNSで発信していく」ことに取り組んだ。

また、「魅力あふれる粟島」を発信する活動の一つとして、「新たなお土産開発」に取り組んだ。粟島の特産品である「島はるか」というサツマイモを取り上げ、地域の方々や企業なとからアドバイスをいただき、サツマイモを材料にクッキーづくりなどに取り組み、充実した活動となった。

来年度の活動計画

①地場産業の体験学習

わかめ採り、枝豆の栽培体験学習、大謀網体験、自然教室(カヌー・シーカヤック体験)、わっぱ煮作り体験

②他地域の学校との交流学習

小学校(神納小学校) 中学校(神林中学校) オンラインによる遠隔地との交流授業

③地域を知り、地域を守る活動

浜清掃、クリーンアップ作戦(村主催)

過去の活動報告