2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, エネルギー, 環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
本校は、「21世紀の世界が、平和で多様な人々が共存できる社会となることに貢献できる人材の育成」を学校理念とし、ESDをそのための道案内と捉え、探究する力、思考する力、コミュニケーションする力、調べる力、まとめる力、自律する力、協力して解決する力など21世紀に必要とされる資質・能力(キー・コンピテンシー)の育成をめざしている。
具体的には、高校1年生で週1時間、2年生で週2時間の『総合的な学習の時間』をESDの時間にあて、1年次はグループで、2年次は個人でSDGsに係る研究テーマを設定し1年間を通して探究活動をすすめている。その際、国際バカロレア(IB)のTOK(知の理論)を紹介し、これを各自の探究活動に組み込ませることで、探究をより深めることを目指した。さらに、夏休みは、探究をより具体的に自分のものとするために学校外の大学や研究所、団体、個人などの講演会、イベント、研究会、サークル等に参加することで実社会と積極的に関わることを課題とした。これも国際バカロレアのCASを意識したものである。1年生は11月に中間発表、1月に本発表、2月に個人レポート提出の予定である。2年は研究成果を2月に提出し、成果を英語と日本語の冊子にまとめる予定である。冊子は、3月に訪問するリトアニアのASPneの一つであるジャミナ高校に持参する予定である。
こうした『総合的な学習の時間』の成果をふまえた国内外のASPnet校との交流がもう一つの柱である。11月には韓国サンダン高校生を迎え、ESDおよび文化交流を全校生徒と行った。3月にはリトアニアのジャミナ高校を訪問し、バルト海プロジェクトに参加する予定である。また、ASPnet大阪を通じて関西のASPnetの生徒と交流するとともに、12月にはその仕上げで中国のASPnetの生徒とESD交流をすすめることとなっている。
来年度の活動計画
本校は2003年にユネスコスクールに認定され、以来ESD教育に取り組んできた。さらに2015年から国際バカロレア(IB)の関心校となり、その考え方や方法を授業に取り込む工夫をすすめてきた。国際バカロレアは、平和な世界をめざすことをめざしたカリキュラムであり、そのコアとされるものに、CAS(創造性・活動・奉仕)とEE(課題論文)とTOK(知の理論)がある。
来年度の本校のESD教育は、これまですすめてきたESD教育(『総合的な学習の時間』を利用してのSDGsに係る探究学習)とそれをもとにした国内外のASPnet校との交流が基本となる。今年はそこに、国際バカロレア(IB)のとくにTOK(知の理論)を組み込むことで、探究活動をより深いものにしようとした。来年度はさらに、CAS(創造性・活動・奉仕)とEE(課題論文)の考え方や方法をより積極的に取り入れることで、一人ひとりが学びの主役となり、自分で考え、行動できる人に成長していくことを助けるような活動をすすめていきたい。