2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 減災・防災

本校は、校訓である「自彊自律」「和敬禮節」を学校理念として、ESDを「持続可能な地域・社会の担い手となる、誠実で心身ともにたくましい人材の育成」と捉え、ESDの実践を通して、「協働する力」「他者の立場で考える力」「未来を見通す力」からなる「人間力」の育成を目標とした。

具体的には、「国際理解教育、人権・平和学習、環境・防災学習」を柱に、①多様性を尊重した「国際理解教育」、②機会均等や非排他性を意識した「人権・平和学習」、③自然との共生を学ぶ「環境・防災学習」を行った。

①  多様性を尊重した「国際理解教育」

3月末、今回で22年目になる「海外研修」を実施予定である。1学年の希望者(約30名)を対象に、事前学習の後、7泊8日の日程で海外の高校生との交流・語学研修・ホームステイを行なう。外国文化に直接触れて理解・関心を深め、実践的な国際感覚を身につけ、異文化理解に努めるとともに、日本人としての自覚を高める。また、ホームステイによる生活体験などを通じて、学校での学習効果を自ら確認し、実践的な語学力の向上に努める。これによって、国際化時代に対応できる豊かな人間形成を目指している。

②  機会均等や非排他性を意識した「人権・平和学習」

8月9日の長崎原爆の日には、全学年生徒・職員を対象とした平和学習を行った。また、11月に「部落をプラスイメージで捉え直す」をテーマとして、全学年の生徒を対象に、各HRで同和問題についてワークショップ形式の人権学習を行った。なお、1学年全生徒を対象とした10月の「乳幼児ふれあい体感事業」「DV防止講話」、全学年希望者を対象とした「特別支援学校との交流活動」も継続して実施している。他者の痛みを知ること、異なる視点で捉え直すこと、生命に触れることを通じて、「他者の立場で考える力」の育成に取り組んだ。

③  自然との共生を学ぶ「環境・防災学習」

12月に2学年の修学旅行で、福島県を訪問し震災・復興学習を実施した。「いわき総合高校」との交流、津波の被災地訪問を通じて、被災地の人々に言葉や寄せ書きなどでメッセージを伝えるとともに、防災への課題意識を高めた。また、身近なところから環境・防災への意識を高め、実践力・行動力を身につけるために、通学路や遠足時の清掃活動・クラス対抗で行う美化コンクール・AED講習なども継続して実施している。

来年度の活動計画

次年度は、継続して「国際理解教育」を中心として、「協働する力」「他者の立場で考える力」「未来を見通す力」を涵養していく。毎年度実施している「海外研修」を中心に、外国語検定等も実施する。また、「他者の立場で考える力」を高めるために、継続して特別支援学校などの他校交流や、ワークショップ形式の人権学習を実施する。さらに、次年度は教職員のESDSDGsに対する理解をより一層深め、意義を再確認するとともに、各教科・科目等における学習・活動内容をESDの理念やSDG’sに基づいて再度整理し、ホールスクールアプローチに向けての取り組みを進めていく。