2023年度活動報告
本年度の活動内容
減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 食育, 貧困
本校は、グローバルな視野を持ち、自己の足元を見つめ直し、ローカルな視点で行動できる「グローカル人材」の育成を教育目標のひとつとして据えています。今年度も、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、異文化を理解し、多様性を尊重しながら、国際社会の構成員のひとりとして一人一人が高い志と意識を持って物事に取り組める力の育成を目指して活動してきました。
1 異文化理解と文化の多様性を尊重することを目指す教育活動 ・オーストラリアの姉妹校との交流(7月、9月) 7月に、本校からの派遣団がオーストラリアにある姉妹校を訪れ、授業に参加したり、ホームステイをしたりすることで、4年ぶりに対面で会えたことの喜びをかみしめた。また、9月には姉妹校からの派遣団が本校を訪れ、安城市や近隣の市を訪れたり、授業や部活動に参加したりして活発に交流することで、互いの国の文化についての理解を深めた。 ・各種セミナーの実施 *国際理解セミナー(10月) 同志社大学の古藪真紀子氏による「国際協力とジェンダー~アフガニスタンを事例として~」と題したセミナー。アフガニスタンの状況やcommunity empowerment projectの内容を詳しく知ることで、日本が国際協力をすることの意義やジェンダーの問題について深く考えるきっかけとなった。 *グローカルスタディーズセミナー(11月) 特定非営利活動法人ジャパンハート理事で小児科医である吉岡春菜氏による「医療の届かないところへ医療を届ける」と題したセミナー。カンボジアでの医療の現状、Smile Smile PROJECTや医療者を育てる取り組みなど、「心が救われる医療を」の思いと「医療とは患者の人生の質を上げること」の信念のもと、精力的に活動されている様子、また、今を生き抜くのに大切な考え方も合わせて語られ、今後の人生の大きな指針となった。 *異文化理解セミナー(11月) 本校生徒で海外派遣を経験した生徒7名に、それぞれオーストラリア、アメリカ、タイでの生活において学んだこと、感じたことを発表してもらい、質疑応答を通して、異文化に対する視野を広げた。 2 持続可能な開発および持続可能なライフスタイルの実現を目指す教育活動 ・世界/地域(グローカル)をテーマにした探究活動(通年) 総合的な探究の時間を活用し、「資源枯渇によるエネルギー問題」「安城市における外国籍児童の日本語学習支援の実態」など、個人が興味を持ったテーマで探究活動を行った。総仕上げとして、他県の高校とオンラインでつないで合同成果発表会を行った。 ・JICA中部研修(8月) 国際理解コースの生徒がJICA中部を訪れ、発展途上国の現状、海外援助の必要性と背景、SDGsの具体的な内容について学び、国際社会の中で生きる人間として、これからできることについて考える機会とした。 ・ボランティア活動 *ベルマーク運動、最寄り駅の清掃活動、エコキャップ回収(通年) *介護複合施設にて昼食の配膳準備、行事の手伝い(8月) *安城市内に住む外国籍の小中学生を対象とした子ども日本語教室(8月) *校内、学校周辺の清掃を行うクリーンフェスティバル(10月) *ウクライナ募金(9月)、赤い羽根募金(11月) |
来年度の活動計画
オーストラリア姉妹校への派遣団「訪豪団」を7月末からオーストラリアに派遣します。令和6年度はオーストラリアからの派遣はないので、対面での貴重な機会を有意義なものにするとともに、オンラインも活用して交流を充実させていく予定です。今年度同様各種セミナーを実施し、受動的に講義を聞くだけでなく、生徒自ら発信する機会も多く設けていきます。また、ニュージーランドからの長期留学生が本校に学びに来る予定となっています。
2年間続けて行ってきた、総合的な探究の時間を使ってのSDGsについて理解を深める探究活動「グローカルスタディーズ(GLS)」を2024年度も継続し、主体的な学びを更に追求して深めていく予定です。