2023年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 減災・防災, 環境, 平和, 人権, 福祉, 食育
本校は、「自ら学び・考え・行動し、人とつながる力をもった子どもの育成」を学校教育目標に掲げ、「ESD(持続可能な開発のための教育)=未来を変える人づくり」を学校経営理念として、地域の人々や自然環境との関係性を認識し、「関わり」「つながり」を尊重できる個人の育成を目指している。
今年度も昨年度に引き続き、SDGsの17の目標とのつながりをより強く意識して、①食、②環境、③防災の3つの分野に焦点を当て学習や活動を行った。
① 食に関する学習や活動
地域在住の農家の方やJA職員の方に習いながら、それぞれの学年が栽培活動(さつまいも・しょうが・米)に取り組んだ。そして、4年ぶりに体育館に集まり、保護者やお世話くださっている地域の方とともに盛大に収穫のお祝いをした。一連の活動を通して「食」への感謝の気持ちを持つとともに自分たちが住む地域の自然や風土、農家の方の知恵についても学んだ。また、SDGsの視点から3・4年生では、食品ロスの現状や食品ロス削減に向け自分にできることを考え、個人目標を設定し実践した。その結果、給食の食べ残しも減った。
② 環境に関する学習
3年生は、「農と生き物研究所」の代表を講師としてお迎えし、田植え後の水田で生き物調査を行い、多様な生き物の存在を知った。そして、全ての生き物が地球環境にとって大事な役割を果たしていることにも気が付き、命あるものを大事にしたいと振り返った。
4年生は、四万十川財団の協力による水生生物調査を6月と9月の2回実施した。活動を通して、自分たちが住んでいる地域の恵まれた自然に感謝するとともに自然環境の保全のためにできることを考え、地域に知らせるポスターやプレゼンづくりなどにも取り組んだ。また、昨年度に引き続き2月末には、ユネスコスクールである宮城県の小学校4年生とオンライン交流の予定である。
5年生は、自分たちの住む地域の自然環境について、これまでの学習や体験を振り返ったり、地域の方がドローン撮影した映像などを視聴して、改めて地域の自然を守り続けたいという思いを強めた。その思いを文章にまとめ「森と自然に関する作文コンクール」に応募したり、地元新聞社に投稿したりして、たくさんの反響をいただいた。
夏休みには全校児童がそれぞれの視点で「環境絵日記」に取り組んだことが評価され、高知県知事より「学校特別賞」を授賞した。
③ 防災に関わる学習
複式学級で学ぶ5・6年生は、これまでの防災学習を振り返る中で、非難する際の要支援者等多様な方々の存在に着目して学習に取り組んだ。高知大学の大槻教授や社会福祉協議会の方とともに避難所運営シミュレーション学習を行ったり、実際に自分が住む地域の避難所をフィールドワークしたり、自主防災組織の方と共同で炊き出し訓練を行ったりする中で、避難所生活で自分たちにできることや日頃から備えておきたいことなどを再確認した。そして、新聞投稿や学習発表会の場を活用して学んだことを発信した。
④ その他
5・6年生は、特定非営利法人LIFEから講師に招いて、SDGsの17の目標を確認するとともに2030年の目標達成に向けて自分にできることを考え、伝え合あった。それを行動縫に移し、「SDGs日記」に記録した。
12月に開催された町主催のSDGsフェスでは、昨年度1月に作成した「SDGsかるた」を展示し、地域の方に見ていただいた。
来年度の活動計画
今年度の総括を基に、4月に年間計画とESDカレンダーを作成し、ゲストティーチャーの依頼、具体的取組、まとめ・発信の方法、評価について決定する。学習分野としては「食」「環境」「福祉」「防災」を継続するが、ESDカレンダーには、SDGsの17の目標との関連を明確にする。また、ユネスコスクールの認定校である宮城県富谷市立東向陽台小学校との連携・交流を広めていく予定である。