2022年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 国際理解, 平和, 人権, 健康, 食育
本園は、「ESD活動」を通して幼少期より持続可能な社会を構築する教育を保育の中に盛り込み、子ども自ら考えて、新たな価値観や行動を生み出す活動を行いました。
1国際理解に係わる活動
ワールド・ビジョン・ジャパン派遣授業では、サマリアでの「水・栄養」の話を聞く。自然災害により食料や水が確保できず、餓死してしまう動物がいることや飲める水がなくて命を落としてしまう子どもについて知り、自分たちに何ができるのかを考えた。子どもからは「水をあげたくなった」「ワールドビジョンが配布している流動食は大人も食べているのか」という感想や質問が出る。世界で起きている問題に関心を持ち、水は無駄使いしないようにしよう、給食は残さないようにしようと考え、手洗いの際の水量を調節したり、苦手な食材も一口食べてみたりしている。
2.平和・人権に係わる活動
キリスト教保育(ワーシップサービス)では、讃美歌やゴスペルソングを歌ったり、聖書のお話を聞いたり、ひとりひとりが神様に愛されるかけがえのない存在であることを知り、日々生かされていることを喜び、誰にでも親切で素直に感謝できる心を育てている。
聖話では平和や人権に繋がる話を聞き、「自分がされて嬉しいことは何?」「平和ってどんなこと?」「命はどこにある?」といった質問をすることにより、子どもたち自身が思考を巡らせて、考えるきっかけを与えている。自分とは違う考えを持つ友だちの意見を聞いたり、共感したり、新たな考えに気づく中で、平和の大切さを知り、他人への思いやりや慈しみの心が芽生えている。
3.環境に係わる活動
昆虫の飼育や植物の栽培を通して、人間と同じように生き物には命があることに触れている。はじめは虫に触れる中で強く触ったり、怖くて力が入ったりすることも多かった。しかし、虫の特徴や住みやすい環境を調べて整えるなど日々の飼育経験から、虫それぞれ違う特性を捉え、衝動的な気持ちを抑え愛着を持ち関わることができるようになる。時には死に出会うこともあったが、その経験を積んだことで生き物に対する愛情や慈しむ気持ちが育った。また、ヒマワリの栽培では、炎天下の中で萎れた葉を見て、水やりをしないといけない理由を理解し、植物を育てる責任感が生まれる。種から植えたヒマワリの命が循環していくことを実体験として学んだ。
来年度の活動計画
「国際理解に係わる活動」「平和・人権に係わる活動」「環境に係わる活動」など、今年度行った活動から課題を明確にして次年度も継続していく。また、答えが見つかっていない問いに対して、情報を集めて他の人と意見交換しながら自ら答えを出していくことを大切にし、子どもたちが主体的に参加・体験できるようにしていく。
身近にある環境に触れ、子どもの興味・関心を引き出しながら、子どもの発見や気づきを捉えて、子ども自身が探求できる活動に取り組んでいく。