2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, 環境, 国際理解, 減災・防災, 食育, その他の関連分野

本校は,「夢に向かって,心豊かで,たくましい 社会の創り手を育む ESDの推進」をテーマとして,地域の人とのふれあい,自然・文化・産業にかかわりながら,ふるさと気仙沼への思いや考えを深め,自分の考えを表現し,行動できる「持続可能な社会の創り手」としての児童の育成を目指す。また,SDGsを念頭に置き,環境,生命,文化,安全の4つの柱を中心とした体験的・探求的なアプローチにより目指す資質能力を育む。特に本校では,SDGs17目標のうち10の目標を重視し,『鹿折小SDGs10』として全ての教育活動を通じてその達成に努めている。

① ESDカリキュラムの修正・改善の視点から「ESDカリキュラムの作成」

学校経営方針を受け,既存の生活科及び総合的な学習の時間年間指導計画を見直し実践しながら,全学年で「鹿折小学校ESD/総合単元クロスカリキュラム」の作成を進めている。教科領域との関連を図り,個々の素材や学習内容の位置付け,関係付け,意味付け,価値付け,方向付け等を明確にしながら,学力の3要素である「知識及び技能」「思考力,判断力,表現力等」「学びに向かう力,人間性」を育むとともにSDGsの達成を目指した実践を推進している。

② 地域連携・校種間連携の視点から「幼小(1年)・小中連携(6年)及び他校交流」の取組   

鹿折こども園と1年生の交流をスタートさせ,教員同士の定期的な情報交換,生活科の公園遊びや手作りおもちゃでの交流,給食交流会等を実施した。教員が互いに授業や保育を参観するなど,相互の連携を強化し,学びの連続性を踏まえた意義ある接続につながっている。鹿折中との合同防災訓練では,各地域の避難場所への避難行動と安否確認,発達段階に応じた災害対応訓練等,児童生徒の防災・減災意識と主体的な判断と行動を育む意義が大きい。3学期は,海洋教育や地域作り等を共通テーマに大牟田市立吉野小や狭山市立御狩場小等との交流を計画している。

③ 課題発見力,発表力育成の視点から「児童の探究心,表現力を育む海洋教育(5年)」

  今年度の5年生は『世界とつながる,僕らの海郷学』をテーマに,水産業と自分たちのかかわりとつながり,鹿折と他地域,世界とのつながりに目を向けた探求的な学習を展開している。児童一人一人が水産加工場や造船等の見学や大学等の専門家の講話などで気付き,考えたことを共有し合い課題を吟味しながら設定し,その解決に向けて,見学や調査,参加,インタビュー,ICT活用等の方法により協働で取り組んだ。その成果を「海洋教育こどもサミットin気仙沼」や「鹿折公民館まつり」で発表し,高い評価を得られたことが児童の自信と新たな問いへと繋がった。

④ 体験学習・フィールドワーク活動の視点から

「地域のリソースを価値付け,「本物」に出会わせる体験活動(2,3,4年)  鹿折川の生き物調査と利水機能に目を向けた稲作体験(4年),旧浦島小学校区でのワカメ養殖体験や旧白山小学校の白山小唄(3年),復興を間近で感じる鹿折商店街探検(2年)を通し,地域の「環境・産業・人・復興」と直接触れ合い,児童は自分たちの生活と地域とのつながりに気付き,自分たちを支える地域への愛着と感謝の気持ちを強くしている。

来年度の活動計画

・目指す資質能力の育成及びSDGsの達成に向け,地域や児童の実態に即した体験的・探求的な学習を一層充実させ,教科横断的で体系的なESDクロスカリキュラムを全学年で作成する。

・地域人材,地元企業,行政,大学,各専門機関との連携・協働の強化に努める。

・ユネスコスクールや海洋教育パイオニアスクール等として,学習成果を市内外に広
く発信する。